どうしようもないバカというもの
2003年6月27日 オマヌケな出来事 営業職の俺は得意先回りがメインの仕事なんだが、その日は午前中
から大忙し。午後ちょいまわったところで会社に帰ってきて素早く
飯を食う。食後の一服を終えたあと、残ってる得意先をまわる手はず
だった。
「さて、行くか」
ポケットに手を突っ込んで小銭を探す。社内のユニマット自販機で
食後のコーヒーをば.....ポチッとな。 ジョロジョロ....
「うげぇ〜〜〜」出てきたのはネスカフェアイス無糖ではなく
牛乳屋さんのミルクセーキホットめちゃ甘だった。
そう、ボタンを押し間違えたのだ。(T^T)
失意に打ちひしがれる俺。
しかし貧乏性で人間が小さい俺はそれを捨てることが出来なかった。
ちびちびナメながら営業車へ。そこへ総務のユミちゃんが。
「すみませぇん、ちょっとそこまで行くから乗せてってくださぁい」
総務のユミちゃんと言えば女優の小雪に似た我が社の秘蔵っ子だ。
部長なんか「ユミには俺が間違いない男を紹介してやる」と
意気揚々で語る始末。まぁそれくらい性格も顔もスタイルもいいって
ことだけどね。
俺も好みではないにしろ、やっぱ会社のマドンナから声がかかると
緊張の一つもしてしまうってもんだ。小心者だしな。(笑)
「いいよ」
努めて平静を装い言うと、彼女は俺の営業車のドアを開ける。
営業車は後部座席を倒して商品山積みになってるので彼女は空いてる
席、つまり必然的助手席に座ることになる。ビバ!営業車。!!
しかし、それが事件の引き金になろうとは、ウキウキ気分の俺には
知る由もなかった.....
キーをひねる。カローラが「ブオン」と目を覚ます。最近エンジン
のかかりが悪かったから心配してたのだが、よしよし、いい子だ。
隣に女の子が乗ってるのにいつまでもキュルキュルいわせてるの
かっこ悪いもんな。
ギアをバックに入れる。
「さて、行きますか」
ものの本によれば女性がドキっとする男の仕草の中に車のバック
時、助手席にシートに手をやって後ろを振り返るってーのがある。
やったね、俺は。それを。(笑)
そっと彼女の座るシートに手を添える。で、これ見よがしにうなじを
見せる。「ほれ、これが働く男のうなじだぁ。セクシーだろ」
とかバカなことを考えてアクセルを踏む。ハンドルを左に切った
その途端!
「あ!」 「へ?」
ジョ〜〜〜 っと股間に暖かいものが。
さっきの牛乳屋さんのミルクセーキホットめちゃ甘だった。
そうなのだ、俺は牛乳屋さんのミルクセーキホットめちゃ甘の
紙コップを持ったままハンドルを握ってたのだ。
左手は助手席シート、右手に紙コップとハンドル。その状態で
ハンドルを切るとどうなるか?そんなもん小学生にもわかる
道理ですね、ハイ。
俺のスーツ、運転席、コンソールボックスはびしょ濡れ。
彼女にも多少はねた。もう仕事どころではない。
放心状態の俺に彼女は甲斐甲斐しくも自分のハンカチで拭いて
くれた。そんないい子に焦ってる俺はとんでもないことを
口走ってしまう。
「まいったなぁセーエキじゃなくってセーキかよ」
最低です。人間のクズです。
彼女は聞こえないフリをしてくれたが、それ以来車に乗せてと
催促しなくなった(・_・、)。
弁解することも、ちゃんとお詫びすることもできず彼女は今春、
寿退社していった。
相手はもちろん部長の紹介ではなかった。
ほんと落ち込んだ話である。
***
くちびるの 紅に包まれ 情け棒
引いて寄せるは 潮のごとし
から大忙し。午後ちょいまわったところで会社に帰ってきて素早く
飯を食う。食後の一服を終えたあと、残ってる得意先をまわる手はず
だった。
「さて、行くか」
ポケットに手を突っ込んで小銭を探す。社内のユニマット自販機で
食後のコーヒーをば.....ポチッとな。 ジョロジョロ....
「うげぇ〜〜〜」出てきたのはネスカフェアイス無糖ではなく
牛乳屋さんのミルクセーキホットめちゃ甘だった。
そう、ボタンを押し間違えたのだ。(T^T)
失意に打ちひしがれる俺。
しかし貧乏性で人間が小さい俺はそれを捨てることが出来なかった。
ちびちびナメながら営業車へ。そこへ総務のユミちゃんが。
「すみませぇん、ちょっとそこまで行くから乗せてってくださぁい」
総務のユミちゃんと言えば女優の小雪に似た我が社の秘蔵っ子だ。
部長なんか「ユミには俺が間違いない男を紹介してやる」と
意気揚々で語る始末。まぁそれくらい性格も顔もスタイルもいいって
ことだけどね。
俺も好みではないにしろ、やっぱ会社のマドンナから声がかかると
緊張の一つもしてしまうってもんだ。小心者だしな。(笑)
「いいよ」
努めて平静を装い言うと、彼女は俺の営業車のドアを開ける。
営業車は後部座席を倒して商品山積みになってるので彼女は空いてる
席、つまり必然的助手席に座ることになる。ビバ!営業車。!!
しかし、それが事件の引き金になろうとは、ウキウキ気分の俺には
知る由もなかった.....
キーをひねる。カローラが「ブオン」と目を覚ます。最近エンジン
のかかりが悪かったから心配してたのだが、よしよし、いい子だ。
隣に女の子が乗ってるのにいつまでもキュルキュルいわせてるの
かっこ悪いもんな。
ギアをバックに入れる。
「さて、行きますか」
ものの本によれば女性がドキっとする男の仕草の中に車のバック
時、助手席にシートに手をやって後ろを振り返るってーのがある。
やったね、俺は。それを。(笑)
そっと彼女の座るシートに手を添える。で、これ見よがしにうなじを
見せる。「ほれ、これが働く男のうなじだぁ。セクシーだろ」
とかバカなことを考えてアクセルを踏む。ハンドルを左に切った
その途端!
「あ!」 「へ?」
ジョ〜〜〜 っと股間に暖かいものが。
さっきの牛乳屋さんのミルクセーキホットめちゃ甘だった。
そうなのだ、俺は牛乳屋さんのミルクセーキホットめちゃ甘の
紙コップを持ったままハンドルを握ってたのだ。
左手は助手席シート、右手に紙コップとハンドル。その状態で
ハンドルを切るとどうなるか?そんなもん小学生にもわかる
道理ですね、ハイ。
俺のスーツ、運転席、コンソールボックスはびしょ濡れ。
彼女にも多少はねた。もう仕事どころではない。
放心状態の俺に彼女は甲斐甲斐しくも自分のハンカチで拭いて
くれた。そんないい子に焦ってる俺はとんでもないことを
口走ってしまう。
「まいったなぁセーエキじゃなくってセーキかよ」
最低です。人間のクズです。
彼女は聞こえないフリをしてくれたが、それ以来車に乗せてと
催促しなくなった(・_・、)。
弁解することも、ちゃんとお詫びすることもできず彼女は今春、
寿退社していった。
相手はもちろん部長の紹介ではなかった。
ほんと落ち込んだ話である。
***
くちびるの 紅に包まれ 情け棒
引いて寄せるは 潮のごとし