アメリカンイデオロギーというもの
2007年8月11日 映画
かつて大統領候補だったアル・ゴアの環境問題をテーマとした講演を元にしたドキュメンタリー....というか、まんま講演ビデオ。
ただ、唱えてることはさすがテレビ公開ディベートでブッシュをボッコボコに論破した御仁、感覚的かつ理論的で大変解りやすい。とても頭の良い人なんだろうなぁと想像できる。あの選挙でゴアが大統領になっていれば.......
（参考までにこのときのアメリカ史上最悪のイカサマ大統領選挙についてはマイケル・ムーアの「アホでマヌケなアメリカ白人」が詳しい。興味ある人はどぞ。）
地球温暖化には特効薬はない。
逆に明日すぐ人が住めなくなるほどの激変性もないからどうしても問題を先送りしてしまう。実はこの考え方がとても危険だということを多くの写真やデータからひとつひとつ積み上げて諭していく。
返す刀でブッシュ政策をやんわり牽制する点や、真のグローバリゼーションを提唱するあたりはちょっと理想主義っぽく聞こえるが、ナイスミドルの風貌とセクシーボイスで上手に煙に巻いてる。この点は猿顔ブッシュと決定的に違う点であろう。
しっかし、ブッシュとゴアなんてキャラクターもタイプも全然違う二人が推挙され戦うってなんつー懐の深さか＞合衆国
合理主義もここまで来れば潔くって清々しいってもんである。
前述したように、ムービーというより教育ビデオなのでワクワクする面白さは皆無だが、とても考えさせられる作品であった。「地球大進化」を観たあとなので余計リアルに感じてしまったのかもしれん。
酷暑と言われるこんな日にこそエアコンの設定温度を上げて観てもらいたい。
72点
