「プリシラ」鑑賞

性転換したショーガール(?)バーナデットとバイセクシュアルのミッチ、フェリシアの3人はそれぞれに悩みを抱えながらも仕事でオーストラリアのド田舎のリゾート地に向かう。その道中、原住民の歓迎や罵声を浴びつつ3千キロの移動は続いていくのだった.....
 

小学校のとき、ゲイのおじさんにお風呂で襲われそうになった(笑)というトラウマを抱える俺は二十歳越えるくらいまで匂いで相手がホモかどうかがわかるという特技があった。全盛期には新宿2丁目のガチンコのゲイバーのお客さんがホモかどうか百発百中で当てたものだった。ウソだと笑われるだけだが確かにそういう時期があったのだ。もっともその才能は今宵のお相手を見つけるために使われたのではなく、その相手から逃げるための防衛手段だったのだろう。そういうトラウマが落ち着いたあたりからその嗅覚も衰えてきて今では全く判別できなくなったが。
そういう経緯があるので男色家やその類の方々にはあまり良い印象をもってない。
故にそれ系の映画もすすんで観ることはなかった。

主演は名優テレンス・スタンプ、共演にヒューゴ・ウィービング@マトリックス&ガイ・ピアース@メメント。オカマ映画になんちゅー豪華キャスト(笑)。
それが見事にオカマを演じてるのがまずすごい。

物語はロードムービーの定石以上の冒険はしてない。どちらかっつーと”ありがち”な展開である。しかし、オカマを主人公にすることで「マイノリティの前向きさ」に圧倒的な説得力と感動要素を持たせることに成功している。そしてオーストラリアの大自然とショードレス(やつらの普段着か?)のコントラストのなんと美しいことか。

ただひとつ、観た時期が悪かった。
「ドリーム・ガールズ」の後では、しかもビデオ鑑賞となるとショーの迫力が段違い。本物の前ではやっぱり霞んで感じてしまった。

とはいうものの、落ち込んでたときなら温かい分だけ「プリシラ」の方が心地良いだろう。
良い映画をありがとうございました。

80点

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