存命する俳優の中で一番好きな人は？と問われれば0.257秒で「ケヴィン・ヴェーコンです」とネイティブアメリカーンな発音で答えるだろう。
ケビンはタイトル画像の「フットルース」で一躍注目を浴びるものの、良い役に恵まれず不遇の時代が続いた。そのせいかどうかわからないが、芸風が変化し、神経質でクールもしくは変質者の役をやらせるとゲーリー・オールドマンに次いでいい味を出す役者になってしまった。「ア・フュー・グッドメン」「ワイルド・シングス」「インビジブル」みんなそうである。（「アフリカン・ダンク」はなかったことにされた模様）特に「インビジブル」なんか、ケビンの為に制作された映画ではないか？と思うほどはまり役。
ついでに言うとG・オールドマンと競演の「告発」は痛すぎる映画なので俺の中では封印してある。しかし、ケビンだからあの絶望感が表せたのだと思われる。
ってケビンベーコン評でずいぶんとスペースを使ったがそのケビンベーコン出演の最新作「ミスティックリバー」を観にいった。

ワーナーのコピーにこうある
「もうひとつの「スタンド・バイ・ミー」を見るために、あなたは大人になった」と。
しかし、その言葉をバカ正直に信じて観たらきっと後悔するであろう重〜〜〜〜い映画であった。(__;)

幼い頃から仲が良かった3人が25年後に再び再会。しかしそれはある殺人事件を通しての再会であった。
娘を殺された父親、事件を捜査する刑事、そしてその容疑者として.....

まず俳優陣が豪華だ。
ショーン・ペン、ティム・ロビンス、そしてケビン・ベーコン。
この3人が幼い頃の傷を抱えながら大人になり、そのわだかまり故にさらに苦悩を重ねていくというストーリー展開は、もう監督として「巨匠」と呼んでもいいでしょう！クリント・イーストウッドおじいちゃん！！！てくらいいい味が出てました。感服。
トムクルーズも周りのブーイングをはねのけて10作くらい制作に加わればもしかしたらこのおじいちゃんくらいになれるかもしれない。

多少ラストに肩すかしをくらうが、これも終了後の後をひかせる作戦だとしたらイーストウッドおそるべし。

とまぁ自分の贔屓な役者さんが出てると評価も甘くなるって典型やね。
75点
（主演3人のうちケビンベーコンのみアカデミー賞にノミネートされず(T^T)..またしてもか。（泣））