陰で色々言われてたが全然表に出てこなかったのですっかり忘却の彼方にあった、松ちゃん監督の映画「大日本人」の製作発表があった。既におおかたの撮影は済ませてあるという。

松本人志の映像作品といえば、以前「進ぬ!電波少年」の末期に企画された「サスケ」と題したアメリカ向け忍者映画を思い出す。
おおよそ日本のテレビには合わないカラーと内容は当然のごとくブーイングの嵐を浴び、電波少年の打ち切りを早めたとも言われている。これが松本の最大限の実力とまでは言わないまでも作品として観た上においては彼のキャリアに大きな汚点を残したことは否めないであろう。
また、松本自らが主演したテレビ「伝説の教師」の原作にも協力してる点や昭和50年代のテレビ番組(池内源太や熱中時代、赤いシリーズなど)の一場面をパクッたものがコントやトークの間にやたら挟まれる点から本人は意外とベタな展開が好きなんじゃなかろーか?という疑惑も囁かれてる。
このようなことから出来る映画はなんかつまらん感動モノだったり持ち味を殺した凡庸な映画である可能性は否定できない。

過去、才能のある芸能人が映画を監督。カールスモーキー石井、桑田佳祐、ウッチャン、鈴井貴之、辻仁成....
全てとは言わないがそのほとんどが低評価を受けているのは、なにもその人たちが才能がなかったワケではない。映画監督には想像力と同じくらいに統率力が必要なのだがそこが欠けていたのだ。現場ではキャストの俳優さんはもちろんのこと、海千山千のカメラマンや音声さん照明さん、CGや特殊効果の技術スタッフ、進行道具の裏方さんまで数十人という人間を動かさないといけない。スタジオでコントをビデオ撮影するのとはワケが違う。もちろんそんなことは百も承知だろうが、昨日の記者会見で松本が「スタッフは携帯のカタチや服の色とかどーでもいいことばーーっか聞いてくる」と笑ってたのを見ると「わかってるのか?こいつは」とも感じてしまうのだ。

「大日本人」のスタッフには旧友のブレーン、高須光聖も参加してるときく。彼の尽力でなんとかなったと信じたいものである。
「リンカーン」において自身が一番バカにしてたスタイル......子飼いの後輩芸人に無理させて楽なところから笑ってる......を恥ずかしげもなくオンエアされてる松ちゃんに落胆しつつも、「すべらない話」「働くおっさん劇場」という天才的な企画を組み立てる才能に心底ホレてる俺からの切なるおねがいです。

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