本年度最高作品更新というもの
2008年6月30日 映画 コメント (2)
「ぐるりのこと」観賞
女のケツばっかり追いかけてるグータラなカナオとそんな男を支える翔子は待望の赤ちゃんを授かるが半ばにして流産してしまう。そのことがきっかけで翔子は心のバランスを失っていくのだった......
泣いた。
翔子@木村多恵とカナオ@リリーフランキーの夫婦の姿に感動し、羨み、同情し、愛で泣いた。そして夫婦の物語と表裏一体で進行するバブル崩壊からの90年代のおぞましさや寂しさ、無情さにも泣いた。
と、泣いてばかりではレビューになりませんな。
この映画は流産がきっかけでうつ病になってしまった奥さんと、父親に自殺された旦那の夫婦の再生の物語である。と同時にバブル崩壊から始まった”日本人の崩壊”に対して監督橋口亮輔が考えたひとつの落とし前をつける話でもあった。
90年代の凶悪事件や人間性家族制を無視した傷害事件の有様を法廷画家にキャスティングした旦那を介して我々は思い出すことができる。その演出は見事だ。
そしてその事件を事件単体として捉えず自分の”家族”の問題としてきちんと置き換えるところにこの映画の誠実さが感じられる。
泣きの要因のひとつに、この映画を観て、自分の人生と重ねることができる点があげられる。順風満帆の夫婦は居ない、離婚という選択肢が特別じゃなくなった現在、それでもなおお互いを支え連れ添う二人に夫婦の理想を見ることができるだろう。また、90年代の閉塞感や病的な神経衰弱から脱出する手段の一つがそこにあるとこの映画は教えてくれる。あー羨ましい。(笑)
そして、そして、なにより凄いのは出演陣である。
ハマちゃんイチオシの木村多江&リリー・フランキーの演技か地かわからん佇まいだけではない。柄本明、寺島進、寺田農、加瀬亮、光石研、新井浩文といった新旧入り交じる名バイプレーヤーが勢揃いなのだ。倍賞さんや横山めぐみも出てる。これはもう「マジック・アワー」よか凄いキャスティングだと思う。
木村多恵好きな人は何を置いても観ろ。
あと既婚者は夫婦で観賞するように。
やばい、「アフター・スクール」よか良い。
92点
※目指す人はリリーさんだと書いたことがあるがこの映画を観て理想からライバルに変わった。くっそー多恵ちゃんと週3回もヤリやがって....
女のケツばっかり追いかけてるグータラなカナオとそんな男を支える翔子は待望の赤ちゃんを授かるが半ばにして流産してしまう。そのことがきっかけで翔子は心のバランスを失っていくのだった......
泣いた。
翔子@木村多恵とカナオ@リリーフランキーの夫婦の姿に感動し、羨み、同情し、愛で泣いた。そして夫婦の物語と表裏一体で進行するバブル崩壊からの90年代のおぞましさや寂しさ、無情さにも泣いた。
と、泣いてばかりではレビューになりませんな。
この映画は流産がきっかけでうつ病になってしまった奥さんと、父親に自殺された旦那の夫婦の再生の物語である。と同時にバブル崩壊から始まった”日本人の崩壊”に対して監督橋口亮輔が考えたひとつの落とし前をつける話でもあった。
90年代の凶悪事件や人間性家族制を無視した傷害事件の有様を法廷画家にキャスティングした旦那を介して我々は思い出すことができる。その演出は見事だ。
そしてその事件を事件単体として捉えず自分の”家族”の問題としてきちんと置き換えるところにこの映画の誠実さが感じられる。
泣きの要因のひとつに、この映画を観て、自分の人生と重ねることができる点があげられる。順風満帆の夫婦は居ない、離婚という選択肢が特別じゃなくなった現在、それでもなおお互いを支え連れ添う二人に夫婦の理想を見ることができるだろう。また、90年代の閉塞感や病的な神経衰弱から脱出する手段の一つがそこにあるとこの映画は教えてくれる。あー羨ましい。(笑)
そして、そして、なにより凄いのは出演陣である。
ハマちゃんイチオシの木村多江&リリー・フランキーの演技か地かわからん佇まいだけではない。柄本明、寺島進、寺田農、加瀬亮、光石研、新井浩文といった新旧入り交じる名バイプレーヤーが勢揃いなのだ。倍賞さんや横山めぐみも出てる。これはもう「マジック・アワー」よか凄いキャスティングだと思う。
木村多恵好きな人は何を置いても観ろ。
あと既婚者は夫婦で観賞するように。
やばい、「アフター・スクール」よか良い。
92点
※目指す人はリリーさんだと書いたことがあるがこの映画を観て理想からライバルに変わった。くっそー多恵ちゃんと週3回もヤリやがって....