ハリウッドを超える国の映画というもの
もうほんと、圧倒的だった。
ジャッキーがこんな映画を作るとは、そしてそれがこれ程までに凄いとは。

「THE MYTH/神話」

考古学者のジャック(成龍)は幾度となく同じ夢にうなされていた。それは秦の時代の中国、隣国から妻をめとった始皇帝であったが、その道中暴漢に襲われ、姫を守る自分が姫もろとも川に落ちる...そんな夢であった。そんな中、物理学者の友人から古代遺跡発掘の依頼を受ける.....

現代と秦の時代を行き来し物語は進んでいくのだが、まず圧倒的なのはそのスケール感である。多くの部分をCGに頼ってはいるものの、広大な中国の平野での騎馬戦など重要なところはきちんとエキストラを使い実写で撮っている。その迫力たるや「天と地と」とは比べものにならない。またお家芸であるVFXもいよいよここまで表現できるようになったか!と驚きを隠せない。
そして成龍映画に欠かせない”お笑い”の部分もてんこ盛り。インドでのおっかけっこは腹抱えて笑ってしまった。もう芸能といってもかまわんくらいだ。

お話自体はジャッキー版「人魚姫・ミーツ・天空の城ラピュタ」といった趣きで、実はそんなに難しい話ではないし、流れに唐突すぎる部分があるのと後半のアクションシーンは長すぎてちょっと白けるところもあるが、キム・ヒソンの美しさと気高さに免じて許す。

スピルバーグがもうパジェットムービーは作らないと公言したと聞く。
ハリウッドでも湯水の如く金をかけたバカ大作を作ることが難しくなってきているということを示しているのだが、この映画を観ていると21世紀の映画は中国を中心に回る気がしてならん。
そんな映画だった。

80点

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