犬神への期待と不安というもの
2006年5月5日 映画
齢90を数える市川崑が再び石坂浩二と組んだ本作。昭和の「犬神」は島田陽子をヒロインに据え、高峰三枝子の妖艶な魅力でみせた快作であったが平成版はどうだろう？
主要キャストは以下の通り
昭和 平成
石坂浩二 → かわらず （金田一耕助）
島田陽子 → 松嶋菜々子（野々宮珠世）
あおい輝彦→ 尾上菊之助（犬神佐清）
高峰三枝子→ 富司純子（犬神松子）
三条美紀 → 松坂慶子（犬神竹子）
草笛光子 → 萬田久子（犬神梅子）
川口晶 → 奥菜恵（犬神小夜子）
金田龍之介→ 岸部一徳（犬神寅之助）
三木のり平→ 林家木久蔵（柏屋の九平）
加藤武 → かわらず（等々力署長）←昭和版では橘署長
小沢栄太郎→ 中村敦夫（古館弁護士）
三国連太郎→ 仲代達矢（犬神佐兵衛）
....うーん....ビミョー(笑)
仲代や奥菜ちゃんはイメージつかめる。
この映画における俺のトラウマは湖の逆さ死体じゃなくって、小夜子が佐智の死体を発見して発狂するシーンと佐兵衛翁の存在感なので両人とも期待通りの演技をしてもらえると確信している。
しかしその他...例えば富司純子の松子はどうか？色気不足のような気がする。菊之助の母親だからってだけでオファーした気がしてならん。
松嶋菜々子もそりゃきれいかもしらんが、この役はもうちょっと若い人じゃないと説得力がないと思われる。東宝なら長澤まさみちゃん使っときゃいいのに。
とはいうものの、廃病院でのあのシーンが再現されるなら俺はそれで満足だが。(笑)
その他、佐清の従兄弟の佐武・佐智、青沼菊乃、猿蔵を誰が演じるのか？ちょっと資料調べてもわからなかったのだが、ここは昭和版に倣って旬の俳優さんを使ってもらいたいと思う。「八つ墓村」は演出もダメだったがキャスティングも良くなかった。同じ轍を踏まないように。市川崑、多分これが遺作になるだろうからな。
フジが製作に加わっていたならばとても面白いキャスティングが見られると思うんだが....残念。
