戦争映画は嫌いである。
だって人が憎しみながら死ぬから。
俯瞰的に考えると、太平洋戦争もボスニアもコソボもチェチェンも意味のある戦争なのかもしれない。事実、その戦争で経済が活性化し、人が動く。(良い意味でも悪い意味でもな)
しかし局地的には、前線で銃を放つ兵士にとっては、命をかける「大義」なんてない。あるのは「お前が悪いんだ」という憎しみだけ。
そんな極限状態で敵対する人間と対峙したら.....

実際にボスニア紛争を経験した監督が描くシニカル(というにはあまりに強烈な)反戦映画である。

昨年度のアカデミー外国賞をとったとかでビデオ化されたものを見た。
観なきゃよかったという気持ちの裏には「じゃぁお前はなにができるんだ」という言葉を突きつけられた気がしたから。
「人は業の深い生き物なのだ」と憂うことで自分を強引に納得させてる俺にとってはこういうストレートな映画はきついっす。

バルカン半島の美しさとダニス・タノヴィッチ監督の手腕に78点

*******
太陽の匂いあふれるシャツを着て
 納屋の自転車 錆を落とそう

お気に入り日記の更新

最新のコメント

この日記について

日記内を検索