TOHO(とーほー)やら”わーなー”やらやたら横文字のついた大きな複合映画館が大勢を占める昨今、それに反旗を翻すが如くミニシアターも出来てきてはいるが、それは都会での話、雪深い北陸ではそれもまだまだ叶わぬ夢である。いや、100万都市でもその勢いに陰りがあると聞いているので多分一生夢のままで終わる可能性大、ってとこだ。
だからかわからんが、自主制作映画に毛の生えたような映画や古典を地域の公民館や学校の体育館で鑑賞するというサービスが今でもある。先日、町内の親睦会で利用したのでそのお手伝いにいってきた。
昭和の香り漂う波動砲のようなフィルムプロジェクターと何本ものリール缶、スチールのパイプ椅子とゴザを並べて暗幕を張り設営する様は「ニューシネマ・パラダイス」を思い起こさせ、鼻の奥をキューンとさせる。

映目は「カサブランカ」と「寅さん」。
じじいとばばあに字幕の恋愛映画はどうか?と思ったが、それでもみなさん途中退席することなく見入ってた。
気がついたのは、昔の映画の奥行き感の素晴らしさである。立体感があると言い換えてもかまわない。それが大画面で観ると如実に表れるのだ。
寅さんなんて土曜の夜中の深夜番組でしか観たことなかったのだが、なるほど、映画はスクリーンで観るものだ、と実感。
映画がメディアの主流だった当時の制作者は大画面での絵作りがわかってたということだろう。となると、現主流のテレビをメインに活躍してる若手制作者がスクリーン対応の絵作りが出来ないってのもまぁわからんでもない気がする。
解像度を上げてCGを多用すればいいってもんじゃないのだな。

上映費用は30万ちょっと(^_^;)
大変贅沢な時間をいただきました。ごちそうさま。

お気に入り日記の更新

最新のコメント

この日記について

日記内を検索