「カーズ」鑑賞。

レーシングカーの新星ライトニング・マックィーン、向こう見ずで自信家の彼はピストンカップの延長戦に向かう途中とある街に迷い込んだ。そこは地図からも消えてしまった田舎町ラジエーター・スプリングス。早くレース会場に向かおうと焦るマックィーンだが、住人たちと過ごすうち、いつしか彼は変わっていったのだった....

「トイ・ストーリー」の冒険
「バグズ・ライフ」の正義
「ファインディング・ニモ」の父子愛
「モンスターズ・インク」の純真
「ミスター・インクレディブル」の結束

我が敬愛するオタク映像集団ピクサーが新作「カーズ」でテーマにもってきたのは地域格差だった!
なんということだ。道路一本で街が消えるのは日本の中核市以下の地方都市に住む者にとって切実な問題である。そうこれは地方で営む経済人にとって涙無くしては観られない作品だ!
.....ってラセターはそんなこと考えちゃいないと思うけどな。
ただ、終盤、街のお店ひとつひとつに立ち寄って買い物するマックィーンをみてちょっとジーンとしたのは確か。

そして、PS2のグランツーリスモを数倍きれいにしたグラフィックで描かれるレースシーンは圧巻である。F1でもWRCでもなくナスカーってのもアメリカ映画なのでしょーがないんだけど、BMWとかメルセデスが喋ってるとこも観たかったなぁ。
そしてラジエーター・スプリングスでの自然美の映像表現はどうだ?
元来、俺はCGの技術進歩には懐疑的で「それよりも映画として大切なところがあるだろ?」と思ってたが、ここまで美しく見せられたらもう脱帽である。

ストーリー自体はお子様にも判りやすい単純なもの。
でもそこに出てくる実車とその成り立ち、映画での描かれ方を考えると車好きはニヤリとさせられるようにできている。

寡黙な老人ドック・ハドソンが以前ピストンカップで優勝したレーサーだったというクダリは彼の本名ハドソン・ホーネットそのまんまの車が実際ナスカーで連戦連勝だったという歴史から抜擢されたのは想像に難くないし、最後のフェラーリF430にシューマッハ本人がアテレコしたってのも笑える。(あとでチェックしたらホントに本人じゃん!)
レースのキモは4輪ドリフトだってのも、ピクサー諸君は「モンスターズ・インク」にたいする「ドラえもん」の如く、今回は「イニシャルD」にリスペクトをうけたようである(笑)。

とまぁ車好きの男の子にはとても楽しい作品になってるのだが、果たして女子にここまで楽しめるかちょっと疑問っちゃ疑問。
俺はサイコーに面白かったけどね。

あと、この作品でディズニー・オン・アイスやってくれ。もちろん実車つかって。
よろしく!ディズニー!

88点

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