本年度最高傑作というもの
2006年12月9日 映画
「硫黄島からの手紙」鑑賞
硫黄島二部作の二作目、硫黄島攻防戦を日本サイドから描いた作品。この作品を観てしまうとあれだけ褒めた「男たちの大和」がとてもチャチにみえてしまう。それだけ素晴らしい作品であった。
驚いたのはテーマと作り方。
近年、アメリカ人が描いた日本は「パールハーバー」や「ラスト・サムライ」「sayuri」に代表されるように日本人からみるとどーも違和感があった。まぁ人種が違うとそれも致し方のないことだと思う。しかしイーストウッドが作った日本は紛れもない日本であったのだ。日本嫌いなイーストウッドが日本サイドに偏向した作品を作れることに感心してしまうし、「父親たちの星条旗」と併せたリベラルなバランス感覚はとても若々しいと感じられた。
加えてイーストウッドの真骨頂とも言うべき独特のトーンを抑えた映像がとても印象的。CGの使い方も絶妙でさすがハリウッド製、金の掛け方が違う。キャスト以外はすべてハリウッドスタッフらしいが、この映画を観ると日本映画スタッフが如何に志しが低いかが見てとれてちょっとイヤン。
日本映画に感じた絶望感(笑)と栗林中将はじめとした硫黄島の日本兵の想いに押しつぶされて終わってからしばらく席を立つことができなかった。
はっきりいって今年度最高の映画といえるだろう。
94点
硫黄島二部作の二作目、硫黄島攻防戦を日本サイドから描いた作品。この作品を観てしまうとあれだけ褒めた「男たちの大和」がとてもチャチにみえてしまう。それだけ素晴らしい作品であった。
驚いたのはテーマと作り方。
近年、アメリカ人が描いた日本は「パールハーバー」や「ラスト・サムライ」「sayuri」に代表されるように日本人からみるとどーも違和感があった。まぁ人種が違うとそれも致し方のないことだと思う。しかしイーストウッドが作った日本は紛れもない日本であったのだ。日本嫌いなイーストウッドが日本サイドに偏向した作品を作れることに感心してしまうし、「父親たちの星条旗」と併せたリベラルなバランス感覚はとても若々しいと感じられた。
加えてイーストウッドの真骨頂とも言うべき独特のトーンを抑えた映像がとても印象的。CGの使い方も絶妙でさすがハリウッド製、金の掛け方が違う。キャスト以外はすべてハリウッドスタッフらしいが、この映画を観ると日本映画スタッフが如何に志しが低いかが見てとれてちょっとイヤン。
日本映画に感じた絶望感(笑)と栗林中将はじめとした硫黄島の日本兵の想いに押しつぶされて終わってからしばらく席を立つことができなかった。
はっきりいって今年度最高の映画といえるだろう。
94点