ロ〜ボコン0点 というもの
2004年7月12日 映画
第5回『東宝シンデレラ』で、35153名の中からグランプリに選ばれた、長澤まさみちゃんの主演映画。
NHKでも毎年放送されている”理系の甲子園”と言われる高専対抗のロボットコンテスト通称「ロボコン」をモチーフに高校生の葛藤と友情を描く青春映画である。
はい、それだけ。もうね、ストーリーなんて関係ないのだ。(笑)
この映画は一から百まで長澤まさみちゃんを楽しむ映画である。
丸い顔に似合わない長い手足と舌っ足らずの喋り方と満面の笑顔としかめっ面を長まわしとアップで丁寧に見せる監督脚本の古厩智之は正しい。
東宝シンデレラといえば古くは沢口靖子を生み出した「映画女優」の登竜門である。久々に邦画界に表れた新星の実力はその後の「世界の中心で愛を叫ぶ」や「深呼吸の必要」を見てもわかるだろう(俺は見てないけどな(笑))。長澤まさみちゃんはこの作品で03年度の日本アカデミー新人俳優賞を受賞したが、本年度は主演と助演女優賞総なめだと思う。太鼓判を押す。
さて、ストーリーは二の次と書いたがちょこっと長澤まさみちゃん以外にも触れてみたい。
まずは今後の邦画を担う若手俳優がいい仕事をしている。
部長役の伊藤淳史@ちびノリダーはお得意の「おどおどしてなんの役にも立たなさそうな」キャラクター(多分あれが地だ)、荒川良々の「エリートなんだかバカなんだかわからないキャプテン」役もすばらしい。塚本高史は「木更津キャッツアイ」「バトル・ロワイアル」「青い春」で培ったやんちゃキャラを軽く演じ切る。
古厩智之のホンも間と台詞が絶妙だ。
長澤まさみちゃんの言う一言「ロボコン?(「ロ」にアクセント)」に鈴木一真演じる先生が面倒くさそうに「ロボコン(アクセントなし)」と答えるシーンや、大会中にいさかいを起こす部員達に大会関係者(おそらく教育関係のお偉いさん)がそろって見てないふりをするところとか、お母さんの遺影がかわるところとか、一歩間違えばお寒いギャグにもならない演出だが、長澤まさみちゃんの魅力でいい意味での味となっている(結局まさみちゃんかい)
この作品に出てくるロボットは実際高専の生徒さんが大会で使用したマシンを使って撮影されてるそうである。
製造業が海外に拠点を移し、もの作りの技術者が減少する昨今、将来を支えていくのはこういった方々なのかもしれない。そんな高等専門学校を知ってもらうだけでも文化庁は金を出した甲斐があったというものだな。
父親役のうじきつよしが言う一言「やっぱロボットは二本足歩行だよな」はオタク感が出てて大好きです。
55点プラス長澤まさみちゃんに30点
NHKでも毎年放送されている”理系の甲子園”と言われる高専対抗のロボットコンテスト通称「ロボコン」をモチーフに高校生の葛藤と友情を描く青春映画である。
はい、それだけ。もうね、ストーリーなんて関係ないのだ。(笑)
この映画は一から百まで長澤まさみちゃんを楽しむ映画である。
丸い顔に似合わない長い手足と舌っ足らずの喋り方と満面の笑顔としかめっ面を長まわしとアップで丁寧に見せる監督脚本の古厩智之は正しい。
東宝シンデレラといえば古くは沢口靖子を生み出した「映画女優」の登竜門である。久々に邦画界に表れた新星の実力はその後の「世界の中心で愛を叫ぶ」や「深呼吸の必要」を見てもわかるだろう(俺は見てないけどな(笑))。長澤まさみちゃんはこの作品で03年度の日本アカデミー新人俳優賞を受賞したが、本年度は主演と助演女優賞総なめだと思う。太鼓判を押す。
さて、ストーリーは二の次と書いたがちょこっと長澤まさみちゃん以外にも触れてみたい。
まずは今後の邦画を担う若手俳優がいい仕事をしている。
部長役の伊藤淳史@ちびノリダーはお得意の「おどおどしてなんの役にも立たなさそうな」キャラクター(多分あれが地だ)、荒川良々の「エリートなんだかバカなんだかわからないキャプテン」役もすばらしい。塚本高史は「木更津キャッツアイ」「バトル・ロワイアル」「青い春」で培ったやんちゃキャラを軽く演じ切る。
古厩智之のホンも間と台詞が絶妙だ。
長澤まさみちゃんの言う一言「ロボコン?(「ロ」にアクセント)」に鈴木一真演じる先生が面倒くさそうに「ロボコン(アクセントなし)」と答えるシーンや、大会中にいさかいを起こす部員達に大会関係者(おそらく教育関係のお偉いさん)がそろって見てないふりをするところとか、お母さんの遺影がかわるところとか、一歩間違えばお寒いギャグにもならない演出だが、長澤まさみちゃんの魅力でいい意味での味となっている(結局まさみちゃんかい)
この作品に出てくるロボットは実際高専の生徒さんが大会で使用したマシンを使って撮影されてるそうである。
製造業が海外に拠点を移し、もの作りの技術者が減少する昨今、将来を支えていくのはこういった方々なのかもしれない。そんな高等専門学校を知ってもらうだけでも文化庁は金を出した甲斐があったというものだな。
父親役のうじきつよしが言う一言「やっぱロボットは二本足歩行だよな」はオタク感が出てて大好きです。
55点プラス長澤まさみちゃんに30点
ドラえもんの行方というもの
2004年7月12日 映画
春の恒例となったドラえもんの長編だが、05年は制作を見合わせたそうである。
http://dora-world.com/news/dearfans_f.html
いよいよ東宝にも見捨てられたか....これが第一印象だ。
東宝は売れるためならなんでもする極悪な映画会社であることは周知の事実なので、下火になったシリーズものを躊躇なく切り捨てるのも造作もないことなのだろう。このあたりが「釣りバカ」「寅さん」の松竹と決定的に違うところである。
ちびっ子の好きな「コナン」や「ポケモン」も安穏としてられないってことだ。
もっともたしかに最近のドラえもんはひどかった。
(http://diarynote.jp/d/38325/20040413.html 参照)
原作の漫画からすでにダメで、子供のコロコロコミックを見て愕然としたものだ。喜怒哀楽の表情に変化がない、作画に力がない、ストーリーに余裕がない、のないないずくし。最新作は本っ当〜に面白くなかったもんな。
確かにドラえもんは小学館のドル箱である。小学生から40代までに絶大な知名度を誇る怪物キャラクターだ。単体で言えばキティちゃんより知名度は高いだろう。
そんなキャラクタにクレしんのようなハチャメチャ活劇は期待できないかもしれない。作りたくても作らせてくれないだろうしな。シンエイ動画つながりでクレしんの原恵一に作ってもらったら面白くなるのに、と思うのは俺だけではあるまい。
ドラえもんのキモは「夢と冒険」である。
しかし、その「夢」は「世界の人々が仲良く暮らす」ことではないし、「冒険」は「犬と一緒に敵をやっつける」ことではないはずだ。子供に押しつける安っぽいイデオロギーほど醜いものはない。
「のび太の海底鬼岩城」では宝物を探すために海に潜り、「のび太の恐竜」でののび太はスネ夫を驚かすためだけにピーすけを飼い始めた。小学生の動機はそんなもんだ。
そして未来の道具の数々、レギュラーアイテムのタケコプターや空気銃(だっけ?指にはめて「パン」と言うと弾が出るやつ)、タイムマシン、桃太郎印のきびだんご。それらのアイテムが使えなくなるというアクシデントをいつもはケンカばっかりしてるジャイアンやスネ夫との友情で切り抜ける....
そういった我々全員が夏休みに体験したであろう今から思えばホントにくだらない小さな冒険がドラえもんにおける冒険なのだ。
だから感動できるし、ずっと覚えてるのだと思う。
ある意味ここで切られたのは良かったのかもしれない。
藤子プロのみなさんは今一度「ドラえもんとはなにか?」ということを考えてもらいたい。そして06年にはパワーある「ドラえもん」をみせてもらいたいもんである。
今回の表紙は記念すべき第1作目をはりつけてみた。
面白かったなぁ〜....89点
http://dora-world.com/news/dearfans_f.html
いよいよ東宝にも見捨てられたか....これが第一印象だ。
東宝は売れるためならなんでもする極悪な映画会社であることは周知の事実なので、下火になったシリーズものを躊躇なく切り捨てるのも造作もないことなのだろう。このあたりが「釣りバカ」「寅さん」の松竹と決定的に違うところである。
ちびっ子の好きな「コナン」や「ポケモン」も安穏としてられないってことだ。
もっともたしかに最近のドラえもんはひどかった。
(http://diarynote.jp/d/38325/20040413.html 参照)
原作の漫画からすでにダメで、子供のコロコロコミックを見て愕然としたものだ。喜怒哀楽の表情に変化がない、作画に力がない、ストーリーに余裕がない、のないないずくし。最新作は本っ当〜に面白くなかったもんな。
確かにドラえもんは小学館のドル箱である。小学生から40代までに絶大な知名度を誇る怪物キャラクターだ。単体で言えばキティちゃんより知名度は高いだろう。
そんなキャラクタにクレしんのようなハチャメチャ活劇は期待できないかもしれない。作りたくても作らせてくれないだろうしな。シンエイ動画つながりでクレしんの原恵一に作ってもらったら面白くなるのに、と思うのは俺だけではあるまい。
ドラえもんのキモは「夢と冒険」である。
しかし、その「夢」は「世界の人々が仲良く暮らす」ことではないし、「冒険」は「犬と一緒に敵をやっつける」ことではないはずだ。子供に押しつける安っぽいイデオロギーほど醜いものはない。
「のび太の海底鬼岩城」では宝物を探すために海に潜り、「のび太の恐竜」でののび太はスネ夫を驚かすためだけにピーすけを飼い始めた。小学生の動機はそんなもんだ。
そして未来の道具の数々、レギュラーアイテムのタケコプターや空気銃(だっけ?指にはめて「パン」と言うと弾が出るやつ)、タイムマシン、桃太郎印のきびだんご。それらのアイテムが使えなくなるというアクシデントをいつもはケンカばっかりしてるジャイアンやスネ夫との友情で切り抜ける....
そういった我々全員が夏休みに体験したであろう今から思えばホントにくだらない小さな冒険がドラえもんにおける冒険なのだ。
だから感動できるし、ずっと覚えてるのだと思う。
ある意味ここで切られたのは良かったのかもしれない。
藤子プロのみなさんは今一度「ドラえもんとはなにか?」ということを考えてもらいたい。そして06年にはパワーある「ドラえもん」をみせてもらいたいもんである。
今回の表紙は記念すべき第1作目をはりつけてみた。
面白かったなぁ〜....89点