ディズニーの憂鬱というもの
2005年4月2日 映画
ディズニー傘下の映画会社ミラマックス・フィルムズのことだが、ここの創始者であるハーベイ＆ボブのワインスタイン兄弟が同社を離脱することが正式決定した。
任期満了に伴う人事と言われているが、マイケル・アイズナーCEOとの「華氏911」公開を巡る確執が要因なのは明らかである。
ミラマックスの最高経営責任者マイケル・アイズナーといえば、経営難だったパラマウントピクチャーズを「トップガン」のヒット等で立て直したムービー・ガイだ。
その手腕を買われディズニーに引き抜かれ、再建だけでなくABCテレビなどを取り込んでメディア・コングロマリットに成長させたというホリエモンのような御仁である。
さて、米国版ホリエモンはオリジナルと同じくすこぶる評判が悪い。
前述のワインスタイン兄弟との確執だけでなく、ディズニーアニメ復活の立役者ジェフリー・カッツェンバーグ（ドリームワークスの設立者だな）や、ピクサー＠スティーブ・ジョブスとの悶着も記憶に新しい。
i-Macの電源コードの接続部分がミッキーのシルエットに似てるからって訴えられたらジョブスじゃなくたって怒るわな(^_^;)。
はっきりいって、ディズニーの未来は暗いと言わざるを得ない。
ジェフが離れたあとのアニメ部門の屋台骨であったピクサーが離れた。子供向け作品はまだ得意のディズニーが、今度はワインスタイン兄弟とも袂を分かつのだ。
自身のご両親の名前を冠した「ミラマックス」を捨ててまでも独立という手段を選んだワインスタイン兄弟、よほどの決意であろう。
今後もミラマックスを所有し、過去のライブラリも手中に収めたとはいうものの、才能あるクリエイターがこぞって離反するのは確実だ。現にタランティーノやロドリゲスはワインスタインについてくらしい。
殿様商売でどこまで強がれるか？見物であろう。
