70年代、巷にはビージーズのナンバーがもれなく流れる空間「ディスコ」が雨後の竹の子のように乱立した。その申し子「サタデー・ナイト・フィーバー」は世界中で一大センセーションを巻き起こすこととなる。
時代はかわって21世紀、ディスコはとっくに消滅したが、そのスピリッツはクラブ・カルチャーというかたちで脈々と引き継がれていた。時を同じくして70年代に青春を謳歌した連中が社会の中枢を担うようになり、世論をコントロールでにるようになることで空前の(しかも長期にわたる)70年代リメイクブームに至る。
で、今はその真っ只中なワケだ。
映画業界、音楽業界ともに60〜70年代を言ったり来たりしてるのよ。
たまに80年代モノが出るときもあるがキワモノ扱いで終わることが多い。ちょっと前にあったCCBやジッタリンジン(これは90’Sか?)の復活も結局しょぼい花火をあげて終わっただけだもんな。
これは先に言った中枢サイドが60〜70年代を謳歌した人間が多いってのもあるが、まだ80年をリアルに感じる人が多いからだと思う。昔の自分を見つめるってのは恥ずかしいことなのだ。
ドットパターンのソックスやシャツ、前髪の一部をのばしてみたり、ストーンウォッシュのジーンズやジージャン、レッグウォーマーやTシャツにタンクトップ重ね着、細身のネクタイをルーズにしめたり、スーツの袖をまくって着てみたり.....やってたろ?忘れたとは言わせない(笑)。

ザッツ・ザ・ウェイとかブギー・ワンダーランドとかフライ・ハイもいいけどさぁ
そろそろヒーローとかネバーとかI Was Made For Loving Youとか「(笑)」なしで聴こうよ!ということで「フット・ルース」。ヌルい80年代青春映画、
昨日、マッチがアテレコしたゴールデン洋画劇場の録画ビデオを引っ張り出して観た。
最高です。d=(^o^)=b

87点
TSUTAYA半額デーだったのでまとめて借りた80’Sムービー。昨日の「フットルース」に続いてGWはこのシリーズでいきたいと思う。
毎年のことだが、仕事上GWはなく、GD(ゴールデン・デイ)な本年度なので今年は俺の原点80年代イッキ鑑賞だ。10本も借りたからな。
「24」なんて死んでも観るもんか。
ついてこれるやつだけついてこい(笑)。

「インディ・ジョーンズ」
http://diarynote.jp/d/38325/20040802.html
「プロジェクトA」
http://diarynote.jp/d/38325/20040907.html
↑リンク先参照。また借りた。もう買ったほうがお得だと思うのだが<おれ

三発目は「男たちの挽歌」。
ホンコン・ノワールの旗手ジョン・ウーの代表的一本とされている。
ちなみに俺の中で彼の一番の作品は「アーメン・オーメン・カンフーメン」なのだが、DVDが出てないと思うので割愛。
さて、80年代の香港映画はゴールデンハーベスト社の天下であった。ブルース・リーの70年代から続くショー・ブラザーズ社とのしのぎを削る戦いは「ミスターBoo」のホイ兄弟と「燃えよデブゴン」のサモ・ハン、「ツーフィンガー鷹」(笑)のユン・ピョウ、そして「プロジェクトA」のジャッキーの登場を持って終結することとなる。
まさに飛ぶ鳥を落とす勢いのあるGH社製香港クンフーブームに反旗を翻したのがジョン・ウーその人であった。

この香港の新しい風は地元香港ではもちろんのこと、日本でも大人気を得た。そればかりかハリウッドでも高い評価を得、東映任侠映画をあっという間に追い越してしまった。
東映映画と違うところはバイオレンスの中にある宗教的美観と絵画のような映像美であろうし、ハリウッドのバイオレンスムービーにないものは破滅のカタルシスとロマンチシズムであろう。
この高次元での融合こそジョン・ウーの真骨頂なのだ。

ジョン・ウーとジャッキー・チェン、共にハリウッドで残りカスを燻らせるだけの活躍だったがジャッキーは「香港国際警察」で復活し、 ホンコンノワールの担い手アンドリュー・ラウが「インファナル・アフェア」を作った。21世紀の今、20年ぶりに再び相まみえることになるとは誰が想像しただろう。あとはマイケル・ホイの復活をもってニューセンチュリーホンコンムービーの完成となるのになぁ。

あ、レビューいっこも書いてない(^_^;)
映画観ろ。(笑)

79点
もうレビュー書かなくてもいいでしょ?
メジャーなんだしさ。(笑)

ということで「未来世紀ブラジル」である。
初めて観たのは大学生のとき友人のウチでだ。あのときの衝撃といったら無い。
俺の中では「ブレード・ランナー」より上である。全てが。

85年といえば「バック・トゥ・ザ・フューチャー」が制作された年である。
CGやVFX技術も違和感があるとはいえ、それなりに使えたはずなのに、設定が近未来のなずなのに、あーそれなのにそれなのに。
舞台美術から小物までレトロチックこの上ない。
加えて台詞回しとかストーリーの本質とは違った部分の小技が小技とは思えなくリキ入れて作ってある感ばっちりで「え?え?」と観客を酷く不安にさせる。で、それを計算ずくで撮りきってしまう監督テリー・ギリアムの力量とキチガイ具合に戦慄とさせられるのだ。

テリー・ギリアム自身も「ブレード・ランナー」のアンチテーゼだと言ってるみたいだが、はっきりいって目じゃないって。「メトロポリス」並みにすごい映画である。
「リ・イマジネーション」ってのはこういうときに使う言葉なんだよ>バートンくん

ちなみにこの映画、「怒る」「笑う」「泣く」「白ける」「考えさせられる」など色々な感想が寄せられる希有な作品となっているが、俺は今では「笑う」領域にいる。
オトナになったものである。

84点
主におっさんが「スタンド・バイ・ミー」を観てどーしよーもなく切ない気持ちになってしまうのは、みんな心の中にとても輝いてた一瞬を持っているから。そしてあの刻(と書いて"とき"と読んでください)がもう絶対甦らないものだと解ってるから。

80年代青春スターのひとりリバー・フェニックス(もうひとりはトム・クルーズ)出演のこの名作に今更説明はいらないだろう。

....って終わるワケにはいかないのでちょこっと書くが、この話はマクラで書いたように、自分の過去をトレースして観るのが正しい。ストーリーだけを追いかけてもつまらないだけだ。そういう意味では映画としての正しく「素晴らしい」と評価できないちょっとインチキな映画になるのかもしれない。
少年役の4人もそういう意味では卑怯である。あぁ、永遠のリバーよ.....
とか言っちゃって、俺の中ではリバーよりコリー・フェルドマンが印象深い。「ちょっと斜に構えたドジなボクちゃん」というキャラクタを確立させ、「グレムリン」「グーニーズ」「ロストボーイ」と立て続けにヒットを飛ばした80年代中盤、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いだった。本作でもその才能をいかんなく発揮している。
惜しむらくはそのキャラが20代になると通用したくなったことか。
名子役が成人してダメになるパターン(←こういうのをマコーレーシンドロームという(笑))は腐るほどあるが、彼もその罠にハマっちゃったってことかなぁ...
ホント、惜しい。
主演のウィル・ウィートンはじめ4人がすべていなくなったということも含めて切ない映画であるわな(^_^;)

94点
「ボクの好きな映画は80年代で言うと「アンタッチャブル」だね。あとは「愛と哀しみの果て」なんかも感動したよ」
とかしたり顔で口説いてる野郎に声を大にして言いたい!
80年代っていやぁ軽くてバカバカしくて陽気なウエストサイドムービーだろ!チンコ半起ちさせてロバート・レッドフォード気取ってんじゃねぇよ。
と。

というワケでそんな80年代お気楽映画の雄、「ビバリーヒルズ・コップ」である。
主演のエディー・マーフィーはまさしく1980年代を代表する俳優であろう。
舞台出身で初出演映画「48時間」で主役のニック・ノルティを食ってその才能を見せたのち「大逆転」「ビバリーヒルズ・コップ」「ゴールデンチャイルド」「星の王子ニューヨークへ行く」と立て続けに主役をつとめる。
まぁそのあたりから低迷の一端が見え隠れしてたが(笑)、少なくとも初期の三作は今観ても面白いと感じることが出来る傑作であると思う。

中でも「ビバリー...」はエディ・マーフィーの台詞回しや共演者(特にジャッジ・ラインホルド)の雰囲気やサントラの「シンセ一本で作りました。打ち込みにもそれほど力入れてませーん」的な軽さ
http://www.snake.ne.jp/~ost/axel_foley_clock2.mid 参照
がホント心地良いのだ。
そうだよ、俺らがゴールデン洋画劇場でみた洋画ってのはこんなチョーシ良いとこあったんだ。ああステキ、80年代。

87点
80年代のニューヨークはそら治安が悪かった。
地下鉄やハーレムは落書きだらけ、目抜き通りにはポルノショップが並び窓ガラスは割れ、ドラッグの売り子が堂々と通りを闊歩してた。今はもうそんなことはなく、一大観光地となっているのだけど、極東の田舎に住む俺にはまだ「ニューヨーク=あぶないところ」という刷り込みが効いている。
そんな破壊的なニューヨークというイメージをすり込んだ映画が実はこの「ゴーストバスターズ」なのである。あのおどろおどろしい暗黒の空と薄汚れた街角...それでいて全く他人事のようにノーテンキなんだよな、ニューヨーカー(笑)。

おおよそ10年ぶりの鑑賞であったが、計算され尽くしたおバカコントの真骨頂を見せていただいた気がした。
ダン・エイクロイド=ボケ
ビル・マーレイ=ボケツッコミ
ハロルド・ライミス=ツッコミ
アーニー・ハドソン=ひとりボケ
という絶妙のカルテット。ひとりひとりのキャラが立ってるのはハロルド・ライミス、ダン・エイクロイド両名が脚本にも参加してるから。自分の見せ方を知ってるってことだ。このセルフプロデュースにはドリフも真っ青であろう。
細かいギャグで笑わせて最後はセットをグチャグチャにして落とすってパターンもドリフそっくり。そうだ。日本にはドリフがある。そしてアメリカには「ゴーストバスターズ」があったのだ!!

あー面白かった。

85点
ジョルジュ・ランジュラン原作の「蠅」が映画化されたのは50年代。
それがヒットし続編が作られたが、オリジナルも続編も観てはいない。でもリメイクである本作「ザ・フライ」は鑑賞する前からストーリーはわかっていた。なぜなら藤子不二雄(現藤子不二雄A)作「魔太郎がくる」を読んでいたからだ。
いやぁ面白かったなぁ浦見魔太郎。復刊ドットコムで再販の機運が高まったようだが見送られた模様。残念。笑うせぇるすまんの一万倍面白いのに。
知らない人に説明するとこんな感じの漫画です。↓
http://www3.plala.or.jp/sukekiyo/index.html
題材や小道具が無茶苦茶カルトなところが我孫子先生のすごいところ。あの漫画が少年誌に連載されてたなんて良い時代だったんだな。

話が横道に逸れてしまった。
異色ホラーを得意とするデヴィッド・クローネンバーグ、蠅男を演じるジェフ・ゴールドブラム両名にとってこれが出世作になるリメイク版「ザ・フライ」であるが、内容は主人公の科学者が徐々にハエに変態していく様と科学者に恋した記者との悲恋の物語である。
それを、容赦のないCGと特殊メイクで力ずくでホラーにしてるくせに要所はキチンとしめるってーその技量に感服。原作がクローネンバーグやゴールドプラムのイメージに合ってるんだろなぁ。そういう意味ではキャスティングと制作の勝利なんでしょう。

虫のおかげで特殊能力が身に付いてしまうという設定は「スパイダーマン」と同じ。
かたや正義のヒーローに、もう片方は化け物に。そんなことを考えて観るとホント、映画って面白いですね(シベリアの人風)
ビーター・パーカーが蜘蛛に刺されて蜘蛛男に変態してったらどうなるんだろ?
「ザ・フライ」のような悲恋物語になるかしら?あ、相手はMJだ。即行で逃げてかれるな(笑)。

ご存じだろうが、このヒットで気をよくして作った続編「ザ・フライ2」は80年代を代表するクソ作品であることも付け加えておく。

81点
斜陽期をとっくに過ぎ、ジリ貧だった80年代邦画業界。
ATGが商用主義に走り( http://diarynote.jp/d/38325/20040911.html 参照)テレビ屋が幅をきかせはじめ、東映はVシネマ&極妻、松竹は「男はつらいよ」のみで食いつなぎ、角川がメディアミックス戦略で台頭してきたそんな時代だった。
唯一好調だったのは東宝である。「ドラえもん」「ルパン三世」などのメジャーアニメ、「マルサの女」「タンポポ」などの主立った伊丹十三作品、「私をスキーに連れてって」などのお気軽ホイチョイ作品等々、確実にヒット作を重ね、現在の王者東宝の礎を築くことになる。
しかしアニメ部門は未だ群雄割拠だった。
東宝には前述の「ドラえもん」があり、松竹には「ガンダム」があり、東映にはあの「天空の城ラピュタ」があった。
ということで今回は俺が唯一手放しで絶賛したいジブリアニメ「天空の城ラピュタ」である。

宮崎アニメにはいくつかお約束があって、ひとつは空を意識した三次元的空間作りであり、もうひとつは純真無垢な少女が出てくるということだ。(有機的なメカが必須、というのもある)
「カリオストロの城」からこっち、物理的に「高い!」と観客に意識させる絵作りは他の追随を許さない。そういう意味では宮崎駿は天才といっても差し支えないだろう。
また、シータが少女である理由、パズーとのカラミ等々は素直に初々しく感じることが出来、「男の子が女の子を助ける冒険活劇」として説得力がある。もうムスカみたいに腹黒くなっちゃった俺が観てもキュンとしちゃうもんな。
声優陣も大御所田中真弓&よこざわけい子@ドラミちゃんのダブルネームで違和感なし、プロットもストーリーも隙がない。テーマソングのなんと神々しいことよ!!
はっきり言ってジブリ作品の中でこれを超えるものはない。

...と手放しで褒めちゃうのはこれ以降の宮崎アニメの変質によるところが大きいのだ。
いや、個人の性癖や思想は問いませんよ。面白い映画を作ってくれたら。
ところが後の作品は宮崎(あるいは高畠をはじめとしたジブリスタッフ)のロリコン純血主義と左翼思想を吐き出すだけのプロパガンダ作品となってしまった。パトロン徳間と日テレの慰みモノを観るために高い金を払わせるっつーのは如何なモノか?作る気がないならもう作るな!

そういう意味では貴重な一本。でもDVDは買わない。今のジブリを儲けさす気にゃーなれんしな。

99点
アメリカ人がイラクやアフガンに執拗なまでに介入したくなるのはベトナム戦争を忘れたいからだと思う。
「ほらっボク強いだろ?エイエイ この星で一番なんだ! ベトナム?なにそれ?そんな昔のことなんか忘れて今のボクを見てよ!」
みたいな感じ。
特に最近の保守強硬派の台頭は怯えるが如くとげとげしい様相を呈してる気がしてならない。80年代はもうちょっとリベラルだった気がするぞ?
「プラトーン(チャーリー・シーン/オリバー・ストーン)」「フルメタル・ジャケット(マシュー・モディーン/キューブリック)」「7月4日に生まれて(トム・クルーズ/オリバー・ストーン)」「ハンバーガー・ヒル(誰?(笑)/ジョン・アービン)」「カジュアリティーズ(マイケル・J・フォックス/デ・パルマ)」等々のベトナム戦争ブームはそのほとんどが自虐的な作品であることをみてもわかるだろう。
もっともベトナム映画が金になると目論んだしたたかさも見えないワケではないけれどな。出演や制作に連なる名前を見ると。

さて、そんな80年代ベトナム映画といえばこれを推したい。「ランボー」
え?これってベトナム映画なの?とおっしゃる向きもあるが、元グリーンベレーのジョン・ランボーが帰国後、反戦機運の全国民から罵声を浴び、職にもありつけず、ふらり寄った街の保安官に虐げられる....
という帰還兵の悲壮を描いたドラマである。ベトナムものといって差し支えないだろう。

愛国心があり戦闘能力が高かったおかげでグリーンベレーに所属し多くの功績を挙げたランボー。しかしそれ故に戦友を失い、世間になじめず生きる目的を失うという悲劇。
まさしく戦闘兵器の肉体と死んだ魚のように澱んだ目を持つスタローンの、俺的にはこれが最高傑作だと思っている。

しかし、世の常がそうであるように、続編がファーストの持ち味を台無しにしてしまったのは笑っちゃうくらい哀しいことである。

87点

ランボーこぼれ話をすこし。

※原題「FIRST BLOOD」を日本では「ランボー」として公開したが、「怒りの脱出」からは原題も「RAMBO」と冠がついた。
※映画で使用されたコンバットナイフ、レプリカがたくさん出ているが、シリアル入りのオリジナルは100万円する。再販版でも50万円。
いよいよエイティーズ最終回である。
このGW中に観た映画12本!(うち80年代10本、90年代1本、劇場鑑賞1本)仕事は普通にあったのだから平日でこの数は我ながらすごいと思う。おかげでテレビで嫌なものを観ずに済んだ。

最終回は「悪霊島」でいこうと思う。
まずは角川と作家横溝の関係から書かねばならん。
角川と横溝との出会いは「八つ墓村」や「本陣殺人事件」などの横溝の小説が角川文庫で文庫化されたことからはじまり、ATGから「本陣殺人事件(中尾彬/高林陽一)」が映画化されるのをきっかけに急速に深まっていく。ATGは金のない映画会社だったので封切り劇場も少なく宣伝費もかけられなかったのだが、書店での売り込み等、角川のバックアップもあり映画は大ヒットを納めたのだ。また、この映画のヒットと連動して「八つ墓村」等の角川文庫も爆発的に売れはじめた。俗に言う横溝ブームである。

それに目をつけた松竹が野村芳太郎/渥美清コンビで「八つ墓村」の映画化を発表、角川はこれ幸いにと一気に小説の増版をはかる。
ところが映画の制作は遅々として進まない。当時制作が遅れることはよくあることだが目論みがはずれたのは角川サイドである。当時はまだ映画制作会社に力があったので、弱小出版社の都合なんぞ聞いてもらえなかったのだろう。
さて、ここで、春樹は大一番を打つ。
当時設立したての角川映画だったが、第一回公開作品を既に制作がはじまっていた「オイディプスの刃」から「犬神家の一族(石坂浩二/市川昆)」に変更したのである。
「オイディプスの刃」のシナリオの出来が悪いというのもあったのと東宝の後ろ盾があったからこそ突貫工事で完成できたというものの、ここに春樹の商魂が見て取れるのではないだろうか。

公開された「犬神家の一族」は年度別興行成績4位の大ヒットをとばし、文庫も爆発的に売れることになる。しかし、角川が横溝作品で実質的な映画制作に携わったのは「犬神家の一族」のみであとはもっぱら他作品の制作に専念した。自社が版権を持つ金田一シリーズを売るために表紙を替え、帯を替え売りさばいていったのだ。
また横溝の晩年の作品はそのほとんどを角川の野生時代で発表させるという囲い込みにも成功する。映画化とそれに伴う文庫の売り上げアップ、このようなところから商業主義のカドカワと揶揄されるのだが、ホントにそうだろうか?
その後の映画制作を見ても決して儲け主義のために映画作ってるとは思えない。道楽かもしれないが、きっと映画が好きだったんだろうと思う。じゃなきゃあんなバカバカしい大作作らないだろ。自ら出演したりしてるしな<春樹ちゃん。

さて、横溝最後の作品となる「悪霊島」の映画化は春樹もそれがわかってたのか、角川プロデュース作品としての制作だった。。
古谷一行でも石坂浩二でもなく鹿賀丈史を金田一に据え、時代設定も60年代後半に変更、さらに監督に篠田正浩&ヒロインにその妻岩下志麻、その他室田日出男、古尾谷雅人、岸本加世子、佐分利信、中尾彬、石橋蓮司などのそうそうたる布陣。加えて当時使用権に一千万円積んだと言われる主題歌「LET IT BE」。
テレビスポットにも金をかけるという、横溝に敬意を表してか?はたまた春樹の気まぐれか?最後の最後で派手な花火を打ち上げるというまさに角川の看板映画だったのだ。

しかし、映画は成功とは言い難かった。原作を端折りすぎたストーリー、テレビ的な安っぽい演出、興行成績もふるわず終わっていった。
また、公開終了後もシャム双生児を扱った差別的な表現がもとでテレビ放映されなくなったり、ビートルズのテーマソングということで、版権&放送コードの問題でビデオ化ができないという非常な運命をたどることになる。
もっとも10数年前は普通にテレビで放送してたし、ビデオも販売されてたことを考えるとワケのわからない自主規制と版権を巡るゴタゴタのおかげでお蔵入りしたと言っても差し支えないだろう。

映画が公開された年、作家横溝正史は他界する。あの映画を彩った室田日出男、古尾谷雅人、佐分利信、石橋蓮司も今は亡い。角川はその後お気楽映画を乱発し、「天と地と」の大失敗と例の覚醒剤問題で一時代の幕を下ろした。
そういう哀しい運命のクロスロードにある映画なのである。

昨年、主題歌の部分が別人吹き替え版の「悪霊島」がDVD化された。
まぁこうやらないと日の目を見ないのだからしょうがない。
でも観ててちょっと泣けた。

59点。

*************
さてさて、如何だったでしょうか?「80年代イッキ鑑賞というもの」
80年代を借りたつもりが90年代のシロモノも混じってて改めて借り直したりしましたが(笑)、まぁそのときのことを思い出しながら書いてるとレビューも結構楽しく書けたと思います。
ウンチクの部分は思い出してながら書いてるのと、自信ない部分はネットでテキトーに検証して書いてるので多少間違いがあるかもしれませんが許してくださいねーーん。
ずっとビデオを観てたのでしばらくはいいや、と思ってたのだが昨日「交渉人/ネゴシエイター」をテレビで観る。ケビン・スペイシー素敵(´▽`)

今回はR18なのでよい子はリンク先に飛んではいけないぞ!(^_^)v

さて、エロDVDは借りずに買う派の俺なのだが、理由は「借りるときと返すとき2回も恥ずかしい思いをしたくない」ってのが大きい。
ということで観たいDVDがあるのだが、これがまた売ってない。(T^T)
「エロビデオなんてどれも一緒だろ」
と言うなかれ!ピンク映画や一部インディーズの中にはそれこそ「泣ける」エロもあるのだ。また著作権もどこ吹く風、といったような笑えるパロディも数多い。
http://diarynote.jp/d/38325/20040202.html 参照

で今みたいピンクは「人妻倶楽部」(公開時の題名は「月曜日の不倫妻 性欲まみれ」)だ。
http://www.anc-vn.com/video/adult/good/good_old_works.html
の人妻倶楽部参照

いやね、先にあれだけ熱く書いておいてなんだが別に映画の内容は正直いってどうでもいい。(笑)
主演の桜田由香里嬢がもうたまらんのだな。

※桜田由香里(さくらだゆかり) 1970年7月2日東京生まれB86W61H85
桜田由加里・黒田由香里・清水ゆかり・松山ゆかり等の芸名を持つ二流のインディーズAV女優である。主に痴女ものや人妻もののオムニバスに出演する。
こんな感じや↓
http://www.eroika.com/aff/actress/pages/sakurada_yukari.htm
こんな感じね↓
http://www.area21jp.com/dinfo/MIBOD-08.html
こんなのもあるのかぁ知らなかった↓
http://www.arc-shopping.co.jp/adult/LZ-497.htm
画像で見るとおばさんくさいところもあるが、これはメイクや撮影の仕方がそうさせてるのであって、実物はそうでもない。↓この右端
http://members.at.infoseek.co.jp/meatnet/phot/avw0009.JPG

なーんでこんなマイナーなAV女優が良いかと言えば簡単な理由だ。
昔付き合ってた子に似てるから。(爆)
でも、表情も良いし、エロいし、演技は下手くそだけど、個性があるから伸びて欲しいなぁ...エロ業界でも一般映画業界でもいいから。
我が愛娘ダコタ・ファニングちゃんが新境地に挑むアメリカンホラー。競演のロバート・デ・ニーロ、ファムケ・ヤンセン、エリザベス・シュー等々を向こうにまわして堂々たる「恐怖にうち震える少女」っぷりを発揮した。
さすが、万能子役ですなぁ....
母親の自殺がトラウマとなってる9歳のエミリー(ダコタ・ファニング)は心理学者の父親デビッド(デ・ニーロ)とともにニューヨーク郊外へと引っ越してきた。
同僚キャサリンや隣の夫婦の手を借りてなんとか娘を救いたいと努力するが、エミリーはどんどん引き籠もっていく。そのうちエミリーの口からチャーリーという男の名前が告げられる。はじめは想像上の人物だとたかをくくっていたデビッドだったが、辺りで奇怪な現象が頻発することで次第に実在する人物だと確信する......

えーと、公開間もない映画であるので難しいところがあるのだけど、まぁつい先日見た「○ー○○ッ○○○○○○」と同じオチだったってとこか。
ただあの作品と比べてどーか?と問われれば、アレよりこっちのほうがいいかなぁ?という程度。ストーリーや絵作りには大差ないし、ネームバリューもそれほど違いがあるとは思えない。けど、やっぱりダコタたんとデニーロの迫真の演技が光ってますからね。
1対2で「ハイド・アンド・シーク」の勝ちってやつです。
凡庸なストーリーでも役者の能力で緊張感切らさず作ることできるってことやね。
でも、なんでデニーロはこのオファー受けたのか?
脚本だけ読んでるとありきたりの対して面白くない話に見えるんだけどなぁ???
まぁホン選ばずってのが彼の良いところだからそういうことにしておきましょう。

49点。
ネタバレぎみのホントの感想



↓     ↓     ↓






あれだけの演技ができるんだから絶対ダコタたんが犯人だと思ってました。
つか、犯人にしなきゃ意味ねぇじゃん!とも思いました。(ーー;)
あとこの映画、結末が複数用意してあるマルチエンディングらしいのでDVDでの鑑賞必須ですよ!
「ハイド・アンド・シーク」の役のように、時としてワケのわからん愚作に出演して自分の好きなよーに演じることがある。ロバート・デ・ニーロという俳優は。

その最たる作品は「ケープ・フィアー」であろう。
往年のロバート・ミッチャムよりさらに鍛えた改造ボディにこれみよがしなタトゥ、デニーロがとても楽しく演じてるのがわかるオーバーアクション。
役になりきるため?違うって。絶対好きでやってる、あの人は>肉体改造

「タクシードライバー」と同じスコセッシとのコンビなのだがなんだろう?このヌルい雰囲気は。(^_^;)
スコセッシも真面目にやってないなぁと思うのはオリジナルでのキチガイと弁護士を演じたロバート・ミッチャムとグレコリー・ペックをほとんどカメオ的に出演させてるところ。こんなふざけ方、本来しないよなぁ。
ニック・ノルティもぶよぶよだった身体を引き締めて弁護士を演じるものの、デニーロより悪役面な為、イマイチ緊張感なし(笑)。
唯一よかったのはジュリエット・ルイスの若かりりし姿が拝見できたことか。
はぅ...かわいかった子が今ではあんなになっちゃうんだもんなぁ...離婚で苦労したからかなぁ(/_;)

演技も素晴らしい内容もそれなり、最後まで飽きずに観られる....等々、決して面白くないワケじゃないんだけど消化不良なこの感覚、デニーロに多くを求めすぎてるのだろうか?

50点
**********

ゲルタ改さま、リンクいただきました。
富山といえば薬売りとホタルイカ.....あと何あったっけ?
つーか、富山って四国? 違うって東北だろ?

「島根よりは都会だ」というどーでもいい自負を持つ富山県民の俺であるが、最近どうにも納得できないCMがある。

富山の製薬会社広貫堂から発売された滋養強壮ドリンク 「サンリキソ・タウリン3000」の多分ローカル限定のCMだ。
内容は滋養強壮なだけあって、出来るヤンエグ(って最近言わないな)が外国の取引先相手に堂々とプレゼンしたりと、エスカレーターでハイタッチしたり秘書を従えて堂々と闊歩したりして、子供のナレーションで「ウチのパパは3000パワー!」
で、最後に「1、2の サンリキソ!」と商品名を言うってやつ。

これだけだと「リポビタンD」と変わらない。
問題はそれに出てるヤンエグ役のタレントである。

出川哲朗

.....エー(-д-;)

広貫堂、配置薬で儲かってるんだからもうちょっと良いタレント使えるだろ
なんでよりによって出川なんだよーーーー
売る気ないんすかーーーー

信じられないあなたの為に↓
http://www.koukandou.net/info/cm.html

ちなみに地酒「立山」のCMには以前Gackt様(プラス篠原涼子)が出演してた。
Gacktラベルのワンカップも発売されていたのだが、競輪帰りのテンパったおっちゃんがGacktをあおってるのを見て「これも違うだろ」と思ったのは言うまでもない。

風邪ひいた

2005年5月11日
ので、今日はこれくらいで勘弁してやる。
http://yukawanet.com/cgi-yukawanet/file/data/osanpo.jpg
「ターミナル」のトム・ハンクスのブヨブヨのタンクトップ姿に萌えてちんこ握りながら寝たおかげでひいてしまった風邪も薬と酒を飲んで布団にくるまってたらなんとか復活。よかった...(ーー;)

たくさんいただいたレスのお礼は秘密にて。

つーか、テキトーに貼り付けたネタ画像に食い付いた方々が多いのはいつも結構時間かけて映画の感想を書いてる身には案外とキツいものがあるので(笑)、できれば映画の時も「あれ観たよ!」とか「その解釈は違くない?」とかのレスも頂ければ幸いです。

と、少しぞんざいな態度をとったところで(すんません>各位)今日は乙葉だ。
先般、各メディアで流された婚約報道は”全日本アヒル唇振興協議会常任理事”の俺を少なからず動揺させている。
殿堂入りをしているメグ・ライアンを超える逸材と期待してたのだが、それが人のものになるなんて.....
相手がイ・ビョンホンだったら簡単に諦めもつきそうなものを、10歳近くも年の離れたマシューである。いや、マシューがダメだっていってるワケではない。でも少なくともビョン様よりは俺に近い人種じゃん。しかも結婚を決めた理由が「父親が亡くなったとき一生懸命支えてくれたから」だってさ。そんな普通な理由......

いいなぁ、マシュー。朝起きたら目の前に乙葉がいるんだぜ?
俺だったら即行
唇!乳!唇!唇!乳!唇!乳!乳!唇!乳!乳!乳!
攻撃だな。
と、乙葉の唇と乳だけファンの俺すらそう感じるのだから生粋の乙葉ファンはやりきれない思いだろう。

まぁでも心配すんな。
仮にマシューと結婚しなくてもキミタチのところには絶対来ないから。

まぐれさーん
いつも見てますよーーーー(^_^)/
スピルバーグ@ドリームワークスとトム・ハンクスの黄金コンビでおくる「ターミナル」鑑賞。風邪で死んでるときはハートウォーミングな作品が心地良い。(違、寝てなさい)


....って、心地よくねぇよ!
ドタバタなのか感動ものなのかラブロマンスなのかハッキリしろぃ!

こちとら薬飲んで頭もうろうとしてるからあんまり深読みできないんだよ(ーー;)
辞書もないのにリーディングのみの英語勉強。駅前留学もびっくり
なに?黒人女は相手の顔もわからずにプロポーズ受けたの?
書類を盗み見することも毛嫌いするインド人のじじい、結局20年を棒に振って助けたってか。
ゼタジョーンズは結局なんの為に出てきたのか?
噴水のエピソードは結局なんだったの?
あれだけ引っ張ったにもかかわらず結局サインもらわず出国してんじゃん。
あの缶とジャズのエピソード、あんなあっさりしてていいのか?

一番間違ってるのはエンディング。
近年まれに見るクソシーン。

俺が監督だったら
空港を出るところでTHE END。
エンドロールのBGMがジャズでクレジットが終わったあとクラコウジアの実家で壁の補修修理をしてるビクター。で、室内のドレッサーに最後にもらったサインと封筒が開いて置いてある。封筒の中には金のペンダント......

ってベタか?ベッタベタってやつかっ!?
でも内容もコテコテじゃないっすか!エンディングもコッテコテでいいじゃん!!

ダラダラとつまらんジャズシーンみせやがって。中盤過ぎまでそれでもちょっとウルッときてた涙腺が砂漠のように乾いちまったぜ!
なぁ、もう「感動したい」って観てるんだから感動させてくれよ。頼むよ。>スピ

「私、本当は39歳なの。同僚には33歳、彼には27歳とサバよんだこともあったわ」つーゼタジョーンズの大爆笑自虐ネタに免じて50点。
身体が弱ってるからか、うっすら感動しちゃったしな。(笑)
客観的に見て特別可愛いワケではないが、なぜかモテる人
っていうのは男女かまわず結構いる。

ブサイクなのに可愛い女を連れて歩いてる奴、男を欠かしたことがない女はみなさんもまわりにも存在すると思うが、彼彼女と自分は何がどう違うのか?どーしてあいつだけがっ!
と、ハンカチを噛む思いをしたことはないだろうか?

今日は何故あなたがモテないか?なんであいつがモテるのか?という話をしたいと思う。
モテたい人必見、POPEYEやan・anよりためになること必至である。

序章 かわいい

さて、序章から核心に触れることになるが、「女が可愛いという女に可愛い女はいない」という格言がある。
この格言は決して自分よりブサイクな女を紹介して自分の美貌を相対的に高めるという意地悪な思いから発せられてるワケではない。まぁ中にはそんなオンナもいるだろうが(笑)、紹介する女は、彼女の基準に照らし合わせて正直に「可愛い」と思ってるに違いない。しかし、その多くは大多数の男の支持を得られないのはご承知の通りだが、これはひとえに「女から見た可愛いと男から見た可愛さはイコールではない」という現実から目を背けた故の悲劇なのだ。
テレビに出てるタレントを見て「なんであんなブサイクな子が人気あるんだろ?」と素で言われたことがあることからも、男→女の「可愛い」も同様にイコールではないってことがわかる。
つまり、男女間の「可愛い」の定義が違うにもかかわらず男女間でこの曖昧な「可愛さ」を媒体に交わろうという行為そのものが数多くの誤解を生んでいるのだ。
これは「格好良い」にも多少当てはまるところがあるのだが、それに関しては別の項でお話したいと思う。
まずここを徹底的に理解せねばならんだろう。

それでは男女の「可愛さ」の差とは何だろうか?
一言で言うとそれは「視野の差」と言える。
一般的に女より男は相手を見る時の視野が狭い。
つまり、女が女を「可愛い」と判断する場合、容姿だけではなく服装センス、しゃべり方、性格等々を総合的に見て判断するのに対して、男は一点集中で判断する傾向にあるのだ。(ex.目が大きい、乳がでかい、足がきれい)
これは平均点重視主義か高得点至上主義と言い換えることもできる。
このことを感覚的に理解できる人はモテるのだ。
つまり女でモテる人は自分の秀でてる一部の見せ方が旨く、モテる男はトータルでマイナス面を見せないやり方が上手ということになる。

.....とまぁここまでは初歩、基本中の基本だ。
ホントにモテるやつはさらに高等テクを使うのだが、疲れたので別の機会に書く(笑)。
男は一点豪華主義、女はトータル重視主義であり、モテモテの人はこの男女の特性を逆手にとって自らを釘づける才能がある、という話をしたが、モテる人々は一様に同じ容姿をしているワケでも同じような性格なワケではない。周りのモテモテを見れば一目瞭然だ。
言葉をかえてみれば、どんな性格でも容姿でもモテモテになれる可能性があるということであり、どんなに性格が良くても容姿が優れててもモテモテになるワケではないということである。ちょっとホッとしたか?(笑)
モテと非モテの差とは”己を知ってるかどうか?”なのだ。

自分を知ることで長所短所がわかる。得意のシチュエーションがわかる。どんな異性に溺れやすいかわかる。
これは色恋に限らず、なのだが、自己理解は自己コントロールを可能にし、自律性を高める。加えて自分の言動を客観視することができ、人間関係において誠実な係わりを持つことができるようになるのだ。相手はあくまで自分を映す鏡ってことやね。
つまり、自分を知ることで相手をコントロールでき、自分の長所に目を向けさせることが可能になる。イコール、惚れさせることが容易になるのだ。

行動心理学等の医学界だけでなく、教育機関や産業界でも幅広く応用されている「交流分析理論」を使えば己を知ることができる。
「交流分析」や「エゴグラム」でぐぐれば色々なサイトが出てくると思うのでそこにある○×問題をやって自分を知ることこそモテモテの第一歩だ。

さぁ、みんなでレッツ!○×

※面倒っちくなってきたので続く(笑)
モテ論だが、モテない俺がモテモテを論じる無意味さにようやく気づき、ちょっとテンションが落ち気味(笑)。まぁいつかゆっくり書きます。

さて、「踊る大捜査線」のスピンオフ「交渉人 真下正義」を観た。
このあとに「容疑者 室井慎次」という別作品も用意されてるようで、フジテレビはドル箱見つけたってんでウハウハでしょうなぁ。

お台場連続殺人事件から一年後、クリスマスイブの日、地下鉄ジャック事件が起こる。雪乃とのデート直前に呼び出しを受けた警視庁交渉課準備室課長の真下は犯人との交渉にあたる。乗客200万人の命は?そして雪乃の運命やいかに!

監督の本広克行も公言しているが、この映画は「ダイハード」をリスペクトしている。ついでに言うと「機動警察パトレイバーTHE MOVIE」もリスペクトしている。

.....えーと、いつからパクリをリスペクトと言うようになったのかな?(ーー;)

韓国の「チューブ」もくだらなかったが、オリジナル性がある分これよりマシ。韓国映画のダメな部分(状況説明を台詞ひとつやわざとらしいカットで済ませてしまう点)はしっかりと受け継いでるのはなんだ?「チューブ」もリスペクトしたのか?
あと、物語の”電脳空間の匿名性とエゴ丸出しになる危険性への警告”という主軸(でしょ?自信ないけど)やエンディングの含みも手あかが付いた感たっぷりでゲップが出ます。今さら押井守じゃないんだから。

「ダイハード」にしたって「パトレイバー」にしたって8〜90年代の作品だ。それを2005年にスケールダウンしてパクるっつーのはどういう了見だ?
まぁ娯楽映画にイチイチ目くじらを立てるのもどうか?と思うんだが、日本SF映画史上屈指の傑作である劇場版「パトレイバー」の上っ面をこんな簡単にサクッとパクられたらなんか一言言いたくもなるってもんじゃんか。
唯一「パトレイバー」をオマージュ出来たと思われるのはキャラクターの造形。
寺島進と國村隼、日本が誇るバイプレイヤーのなんと素晴らしいことか。

とまぁ、文句をつける割りには普通に楽しめる作品ではある(笑)
ビデオで充分だと思うけどね。

さて、この作品の一番恐ろしい点は内容ではなくあの事故があったこの時期に(事故と映画には因果関係ないのだから公開が当然だと思うが)有無を言わせず公開を押し切ることができる電通とフジの力であろう。ホリエモン問題で脇の甘さも垣間見えたが、腐ってもフジってとこか。

聞きたいことが2つばかし、
田舎者の俺にはわからんのだが、東京の地下鉄って携帯通じるのん?
あと、鉄ヲタの方々はあのプロットに納得できるのん?

62点

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