香港ノワール完全復活と映画ファンから喝采を浴びた本作、このたび続編が公開され、それも話題を集めている。
マフィアの幹部ヤン(トニー・レオン)は、実は潜入捜査を命じられた警官である。
一方警察で課長のポストに就くラウ(アンディ・ラウ)はマフィアのスパイだった。
180度正反対の立場の二人が両極端であるからこそ似てしまう悲劇。
お互いの10年の歳月と各人の組織への忠誠や信念をかけた闘いを濃縮還元100%の男臭さで描いた秀作だ。
これを再観したのはもちろん新作のための復習であるが、やはり「インファナル・アフェア」はオープニングからエンディングまでこれで完成してる作品であった。
非の打ち所がない、とは言わない。たとえば最初のプロローグは早送り過ぎて消化不良だし、とってつけたラブロマンスはそんなに必要とは感じない。
もっともそれは今回の「2」と遠くないうちに公開されるであろう「3」で落とし前つけるのだろうから無問題。
で、あらためて思うのはこの映画のキモはやっぱし脚本なんだけど、100点の映画の中の脚本だけを抽出してリメイクするってのはどうかってことだ。
今のハリウッドの映画産業がリメイクでもっているのは疑いようもない。オリジナルの宣伝にしたって「ハリウッドでリメイク決定!」で客を呼んでるくらいである。アジアでの爆発的ヒットもそれと全く関係ないとは言えないだろう。
リメイク=オリジナルを尊重しないということはそのまま異物を排除する、変質の強要というアメリカの悪しき習慣を連想させるのだ。
「小さな一地域」が作った映画、それを金の力で搾取する大国と、大旦那の妾になったと喜ぶ売女と取り巻き...って感じ。なんだかなぁ...トホホ。
82点
マフィアの幹部ヤン(トニー・レオン)は、実は潜入捜査を命じられた警官である。
一方警察で課長のポストに就くラウ(アンディ・ラウ)はマフィアのスパイだった。
180度正反対の立場の二人が両極端であるからこそ似てしまう悲劇。
お互いの10年の歳月と各人の組織への忠誠や信念をかけた闘いを濃縮還元100%の男臭さで描いた秀作だ。
これを再観したのはもちろん新作のための復習であるが、やはり「インファナル・アフェア」はオープニングからエンディングまでこれで完成してる作品であった。
非の打ち所がない、とは言わない。たとえば最初のプロローグは早送り過ぎて消化不良だし、とってつけたラブロマンスはそんなに必要とは感じない。
もっともそれは今回の「2」と遠くないうちに公開されるであろう「3」で落とし前つけるのだろうから無問題。
で、あらためて思うのはこの映画のキモはやっぱし脚本なんだけど、100点の映画の中の脚本だけを抽出してリメイクするってのはどうかってことだ。
今のハリウッドの映画産業がリメイクでもっているのは疑いようもない。オリジナルの宣伝にしたって「ハリウッドでリメイク決定!」で客を呼んでるくらいである。アジアでの爆発的ヒットもそれと全く関係ないとは言えないだろう。
リメイク=オリジナルを尊重しないということはそのまま異物を排除する、変質の強要というアメリカの悪しき習慣を連想させるのだ。
「小さな一地域」が作った映画、それを金の力で搾取する大国と、大旦那の妾になったと喜ぶ売女と取り巻き...って感じ。なんだかなぁ...トホホ。
82点