最近やっとわかった。
クリスチャン・スレーターって元ボクシングチャンピオンの畑山に似てるのな。
そう思ってしまうと頭の中がスーパーフェザー級のWBA世界戦になっちゃうのだが、映画の方もスーパーフェザーな感じのコミカル作品であった。

「クライム&ダイヤモンド}
服役中に脱獄したフィンチ(C・スレーター)とマイコー(リチャード・ドレイファス)は身分を詐称するために他人の身分証を手に入れる。狙いはマイコーが隠したダイヤモンド。けれど手に入れた身分証がマフィアに追われてる男のものだったからさあ大変。組織が送った殺し屋ジム(ティム・アレン)に監禁されたフィンチは自分が別人だということを蕩々と話すのだった。

まずは数々の映画へのオマージュが効いている。
オープニングはモーリス・ビンダー調のクラシックなもの。ティム・アレン演ずる殺し屋は大の映画好き。プロットはタランティーノをリスペクトしたものであることは疑いようもないことだろう。
普通、これだけパクったら(笑)大概鼻につくか、興味が失せるものなのだが、この作品はとぼけた感じとクライムものとしてはのんびりとした描写のおかげでとても好感が持てる良作に仕上がっている。

くわえて中盤以降のダイヤモンド強奪から、スパイスの効いたエンディングまでフルコースの皿が列ぶが如く立て続けに話が繋がっていくところは喩えそのエピソードひとつひとつがどこかにあったクラシックからのパクりだったとしても(実際パクりかどうか不勉強故に知らないが、なにかしら古臭いというイメージが払拭できない(笑))爽快感にも似た感想を持ってしまうのはやっぱいい映画ということなんだろう。

ある意味、ベタな映画である。
初っ端のバート・レイノルズの小咄とオープニングの映像にニヤリとする人は最期まで楽しめることだろう。

72点

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