映画と血統というもの
2004年11月26日 映画
昨日ブックマークの旅の日記を書いたばかりなのに、今日から表示がかわってしまった。嫌がらせか?
でもまぁ、こっちの方が相互の方々の日記チェックがしやすいので良しとしましょう。
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うーむ、久々に「カドカワらしい」作品であった。
「青い炎」、嵐のメンバー二宮くん(ニノってゆーらしい)とあやや主演、蜷川幸雄監督の青春サスペンス映画。
ロードレーサーで通学する秀一は母と妹との三人暮らし。ところがそこに10年前に離婚した義理の父親が居座ってしまう。おいだそうと提案する秀一だが、母はなぜか話をはぐらかすばかり。警察や法律では問題が解決できないと悟った秀一は、自らの手で父親を殺害する決意を固める。完全犯罪を狙った彼だったがそれが恋人の知るところとなり......
なにがカドカワらしいかっつーと、たいしたことないアイドルに金をかけてもっともらしい映画を作るところ。映画然としてるのと蜷川監督がその舞台演出家の意地をかけて演技指導したからだろう、ソツのない映画となっている。
ただひとつ、厳しい指導で有名な蜷川幸雄だが、ミリ単位の演技を要求するわりには脚本に新鮮味ナッシングなところとカメラワークにメリハリがないのはやっぱ舞台出身故なのかとちょっと興ざめ。
昔のカドカワはよかったなぁ。つかね、角川春樹制作作品が好きなのだ。
80年代の怒濤の制作ラッシュはそのほとんどがクソ映画だったとしても俺のフェイパリットムービーとなってる作品がいくつかある。「Wの悲劇」や「天国にいちばん近い島」「いつか誰かが殺される」も楽しんで観たもんな。渡辺典子、今は土曜ワイドの常連になっちゃったけど、当時は俺の一番のオナペットだったし。(笑)
ということで、この「青の炎」、その時代の角川映画のテイストを色濃く残してると思うのだ。兄のことを追い出した歴彦氏だが、兄弟、血は争えんなぁと思ったのであった。
50点
でもまぁ、こっちの方が相互の方々の日記チェックがしやすいので良しとしましょう。
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うーむ、久々に「カドカワらしい」作品であった。
「青い炎」、嵐のメンバー二宮くん(ニノってゆーらしい)とあやや主演、蜷川幸雄監督の青春サスペンス映画。
ロードレーサーで通学する秀一は母と妹との三人暮らし。ところがそこに10年前に離婚した義理の父親が居座ってしまう。おいだそうと提案する秀一だが、母はなぜか話をはぐらかすばかり。警察や法律では問題が解決できないと悟った秀一は、自らの手で父親を殺害する決意を固める。完全犯罪を狙った彼だったがそれが恋人の知るところとなり......
なにがカドカワらしいかっつーと、たいしたことないアイドルに金をかけてもっともらしい映画を作るところ。映画然としてるのと蜷川監督がその舞台演出家の意地をかけて演技指導したからだろう、ソツのない映画となっている。
ただひとつ、厳しい指導で有名な蜷川幸雄だが、ミリ単位の演技を要求するわりには脚本に新鮮味ナッシングなところとカメラワークにメリハリがないのはやっぱ舞台出身故なのかとちょっと興ざめ。
昔のカドカワはよかったなぁ。つかね、角川春樹制作作品が好きなのだ。
80年代の怒濤の制作ラッシュはそのほとんどがクソ映画だったとしても俺のフェイパリットムービーとなってる作品がいくつかある。「Wの悲劇」や「天国にいちばん近い島」「いつか誰かが殺される」も楽しんで観たもんな。渡辺典子、今は土曜ワイドの常連になっちゃったけど、当時は俺の一番のオナペットだったし。(笑)
ということで、この「青の炎」、その時代の角川映画のテイストを色濃く残してると思うのだ。兄のことを追い出した歴彦氏だが、兄弟、血は争えんなぁと思ったのであった。
50点
「わらい」か「しょう」か?チケット買うとき悩んだ映画というもの
2004年11月26日 映画
三谷幸喜が演出脚本を務めた舞台演劇を本人が映画にリメイクした「笑の大学」。
制作=亀山千広、監督=星護というフジ系テレビ屋が作った映画であるが、さすが読売演劇大賞、脚本が素晴らしくスピーディーなのでとても楽しく観ることができた。
舞台は太平洋戦争末期の東京、低俗な大衆演劇を取り締まる警視庁の検閲官に役所広司、劇団笑の大学の座付き作家に稲垣吾郎。その他ちょい役で色々な俳優さんが出てくるが(大人計画や木梨憲さん等々)基本的には二人舞台の原作演劇を踏襲している。ちなみに演劇の方は検察官役に西村雅彦を起用。
三谷幸喜のすごいところはその間の取り方とテンポ、そして常人には考えられないセンスであろう。
たとえば彼は東京サンシャインボーイズを主宰するかたわらテレビ作家としても活躍してたのだが、あるとき「サザエさん」の脚本を書いたことがあった。その中でタラちゃんに筋肉増強剤を打ってオリンピックに出る夢を見させるという無茶苦茶なストーリーを書いたのだ。当然の如くそれはプロデューサーの逆鱗に触れることになり、以後サザエさんの仕事は来なくなったという伝説を持つ。
タラちゃんにドーピングするなんて、一般人が考えてもダメなものを一応それで飯食ってる三谷がわからないワケないと思うのだが、あまりに面白かったのでそのまま書いちゃったのではないだろうか?
怒られても怒鳴られても許可されるワケないフザけた脚本をもってきて痛い目にあう。これはそのまま稲垣吾郎の役どころでもあった。
戦時中の検閲というのがそこまで厳しいかどうかわからない。多分三谷幸喜も知らない(笑)。しかし、序盤から中盤にかけての作家と検閲官との攻防、真剣勝負の中のおかしさはくだらないダジャレをも一級のギャグにしてしまうほどの説得力がある。まさしくシチュエーションの勝利だろう。
問題は演出。
エンディングがクドすぎる、ここが一番の問題。いや、笑いと感動ってのは三谷作品には重要だろうけどあそこまでお涙頂戴な演出する必要ないだろう?泣けってことか?俺に、ゴローちゃんで。(^_^;)
それがなきゃ一級品なのになぁ、惜しい。
とはいうものの全体的にはこれぞ三谷幸喜作品!と「許可」の判子をポンと押したくなる内容でありました。
おあとがよろしいようで。
61点
制作=亀山千広、監督=星護というフジ系テレビ屋が作った映画であるが、さすが読売演劇大賞、脚本が素晴らしくスピーディーなのでとても楽しく観ることができた。
舞台は太平洋戦争末期の東京、低俗な大衆演劇を取り締まる警視庁の検閲官に役所広司、劇団笑の大学の座付き作家に稲垣吾郎。その他ちょい役で色々な俳優さんが出てくるが(大人計画や木梨憲さん等々)基本的には二人舞台の原作演劇を踏襲している。ちなみに演劇の方は検察官役に西村雅彦を起用。
三谷幸喜のすごいところはその間の取り方とテンポ、そして常人には考えられないセンスであろう。
たとえば彼は東京サンシャインボーイズを主宰するかたわらテレビ作家としても活躍してたのだが、あるとき「サザエさん」の脚本を書いたことがあった。その中でタラちゃんに筋肉増強剤を打ってオリンピックに出る夢を見させるという無茶苦茶なストーリーを書いたのだ。当然の如くそれはプロデューサーの逆鱗に触れることになり、以後サザエさんの仕事は来なくなったという伝説を持つ。
タラちゃんにドーピングするなんて、一般人が考えてもダメなものを一応それで飯食ってる三谷がわからないワケないと思うのだが、あまりに面白かったのでそのまま書いちゃったのではないだろうか?
怒られても怒鳴られても許可されるワケないフザけた脚本をもってきて痛い目にあう。これはそのまま稲垣吾郎の役どころでもあった。
戦時中の検閲というのがそこまで厳しいかどうかわからない。多分三谷幸喜も知らない(笑)。しかし、序盤から中盤にかけての作家と検閲官との攻防、真剣勝負の中のおかしさはくだらないダジャレをも一級のギャグにしてしまうほどの説得力がある。まさしくシチュエーションの勝利だろう。
問題は演出。
エンディングがクドすぎる、ここが一番の問題。いや、笑いと感動ってのは三谷作品には重要だろうけどあそこまでお涙頂戴な演出する必要ないだろう?泣けってことか?俺に、ゴローちゃんで。(^_^;)
それがなきゃ一級品なのになぁ、惜しい。
とはいうものの全体的にはこれぞ三谷幸喜作品!と「許可」の判子をポンと押したくなる内容でありました。
おあとがよろしいようで。
61点