親が知り合いからもらったチケットを観ないからということでいただき、昨日観にいった。
「透光の樹」
古都金沢を舞台にした大人のラブロマンス、我が町もロケ場になったのでその関係でもらったらしい。

CM制作会社社長の今井（永島敏行）は、金沢で25年前に取材した六郎杉という巨木を探していた。そこに現れた一人の女性、その女性こそ、25年前にほのかな恋心を抱いた千桐その人であった。今井は再会を喜ぶが、千桐（秋吉久美子）は離婚し、子供と寝たきりの父をかかえ生活は苦しかった。東京に戻った今井は長年の彼女への想いがわき上がり居ても立ってもいられず資金援助の電話をする。見返りは千桐自身であった....

「セカチュー」からこっち、純愛がもてはやされてるよーだが、こういうのは純愛じゃないだろう？宣伝に偽りアリだ、ジャロに訴えてやる。
いやね、純愛にセックスは不要って言ってるワケじゃーないのよ。ただなんつーの？セックスありき、ってのが気にくわん。それじゃわざわざ映画観る必要ないじゃん。俺らがいっつもやってることなんだから。(笑)
どーせヨゴレの自分だけど、せめて映画を観てるときくらいはスクリーンの中のキャラクターになりきりたい、自分もこういう恋愛をしてみたい！って思わすのが恋愛映画の基本じゃないのか？「どーせヨゴレの自分」は余計か(笑)。
だから「セカチュー」の凡庸なストーリーにもハマることができるのだ。

この映画の致命的欠点は古すぎるという点だ。
「ボタバラ」や「真珠夫人」「冬ソナ」も古いには違いないが、製作サイドが確信的に大げさにそして古臭く作ってるので余裕がある作品に仕上がっている。（「冬ソナ」はちと違うか）だから笑ってみれるのだが、「透光の樹」は大まじめに作ってあるから始末に負えない。
たとえば台詞ひとつとってみても「今時誰がこんなクサい言葉吐くんだよぅ」ってなシロモノだし、映像も、幻想的な雰囲気を狙ってみたものの岩井俊二をパクった映画研究会なみのしょぼさだ。

この映画を観るヤツぁアレか、「失楽園」を喜んで観たそういう連中か。
平成も17年目を迎えようとしてるご時世に時代錯誤も甚だしい。ジジィはもう映画つくるな。

それにしても思うのは日本では大人の恋愛ドラマってのはできないのだなぁ、ということ。
リチャード・ギアもクリント・イーストウッドもジャック・ニコルソンもいないもんなぁ。しょーがないか(__;)。ケビン・コスナーくずれはたくさんいるんだけどね。

5点