サブカルチャーの頂点というもの
2005年6月17日 映画
「ミスター・インクレディブル」がいくら出来がよくたって
「シュレック2」の興行成績がアニメ史上最高だからって
やっぱりジャパニメーションには一日の長がある。
いや別に「イノセンス」を観て言ってるんじゃないぞ。
あんなワケわからんワケわかった風な映画もどきじゃなく、この作品を観てホントに強く思った。
「マインド・ゲーム」
原作は根本敬、しりあがり寿と並ぶ稀代のキチ......いや、天才漫画家ロビン西。
監督はクレヨンしんちゃんTVシリーズで異彩をはなち(注1)、映画「ヘンダーランドの大冒険」の最後の追っかけシーンで真価を発揮した湯浅政明。
音楽プロデュースはサンライズで「ガンダム0083」や一部マニアに圧倒的支持を持つ「サムライチャンプルー」の監督渡辺信一郎。
作画総指揮はクレしんの大傑作「戦国大合戦」「オトナ帝国」でキャラクターデザインを担当した末吉裕一郎。
....とまぁ日本を代表するアニメスタッフを束ね、本作でもプロデュースを担当したのは、かつてジブリで「トトロ」と「魔女の宅急便」を手がけた田中栄子女史である。そして制作は彼女が代表を務める映像集団、STUDIO4℃。
森本晃司と佐藤好春も所属するSTUDIO4℃はその社名が顕すように(注2)こと映像表現に関しては世界で最高の集団である。それは「マトリックス」のウォシャウスキー兄弟が「アニマトリックス」を作る際、名指しで依頼したというエピソードからも伺える。
さて、そんなSTUDIO4℃が手がけた「マインド・ゲーム」は原作のイメージを損なうことなく、紛う事なき超一級アニメーションとして誕生した。
サイケでテクノで新喜劇。だからとても派手で忙しくてトリップできてバカバカしい。でも、それでいてとても格好良くって涙が出るほど純粋なのだ。
俺はこの作品を普通に観てたから助かったが、酒でも飲んで観てしまったらヤバかったと思う。帰ってこれなくなるところであった(笑)。
とにかく、ジャパン・サブカルチャーの頂点がここにある。
インクレで感動してる場合じゃないぞ!!
79点
注1:テレビ版を観た人ならご存じかもしれないが、作画監督によってとんでもなくタッチが違うのがクレしんの特徴である。クレしんではこの湯浅と水島努という二人の天才アニメーターがいたおかげでここまで成長したといっていいだろう。
注2:社名の「4℃」は、水の密度が最も高い(=分子間の隙間が小さく安定している)温度である摂氏4度からとられ、「常に高密度・高品質な作品を創出する」というクリエイティヴ・ポリシーを表している。
「シュレック2」の興行成績がアニメ史上最高だからって
やっぱりジャパニメーションには一日の長がある。
いや別に「イノセンス」を観て言ってるんじゃないぞ。
あんなワケわからんワケわかった風な映画もどきじゃなく、この作品を観てホントに強く思った。
「マインド・ゲーム」
原作は根本敬、しりあがり寿と並ぶ稀代のキチ......いや、天才漫画家ロビン西。
監督はクレヨンしんちゃんTVシリーズで異彩をはなち(注1)、映画「ヘンダーランドの大冒険」の最後の追っかけシーンで真価を発揮した湯浅政明。
音楽プロデュースはサンライズで「ガンダム0083」や一部マニアに圧倒的支持を持つ「サムライチャンプルー」の監督渡辺信一郎。
作画総指揮はクレしんの大傑作「戦国大合戦」「オトナ帝国」でキャラクターデザインを担当した末吉裕一郎。
....とまぁ日本を代表するアニメスタッフを束ね、本作でもプロデュースを担当したのは、かつてジブリで「トトロ」と「魔女の宅急便」を手がけた田中栄子女史である。そして制作は彼女が代表を務める映像集団、STUDIO4℃。
森本晃司と佐藤好春も所属するSTUDIO4℃はその社名が顕すように(注2)こと映像表現に関しては世界で最高の集団である。それは「マトリックス」のウォシャウスキー兄弟が「アニマトリックス」を作る際、名指しで依頼したというエピソードからも伺える。
さて、そんなSTUDIO4℃が手がけた「マインド・ゲーム」は原作のイメージを損なうことなく、紛う事なき超一級アニメーションとして誕生した。
サイケでテクノで新喜劇。だからとても派手で忙しくてトリップできてバカバカしい。でも、それでいてとても格好良くって涙が出るほど純粋なのだ。
俺はこの作品を普通に観てたから助かったが、酒でも飲んで観てしまったらヤバかったと思う。帰ってこれなくなるところであった(笑)。
とにかく、ジャパン・サブカルチャーの頂点がここにある。
インクレで感動してる場合じゃないぞ!!
79点
注1:テレビ版を観た人ならご存じかもしれないが、作画監督によってとんでもなくタッチが違うのがクレしんの特徴である。クレしんではこの湯浅と水島努という二人の天才アニメーターがいたおかげでここまで成長したといっていいだろう。
注2:社名の「4℃」は、水の密度が最も高い(=分子間の隙間が小さく安定している)温度である摂氏4度からとられ、「常に高密度・高品質な作品を創出する」というクリエイティヴ・ポリシーを表している。