痛快娯楽大作というもの
「アルマゲドン」という映画がある。
売れる為には金も役者も使いまくりストーリーより見た目重視のジェリー・ブラッカイマー&マイケル・ベイが作った映画、主演はハゲオヤジB・ウィリス&Mr.大根役者ベン・アフレック。人類のリーダーはアメリカ人、地球はアメリカのものという米国人の心の奥底にあるどす黒い塊を見事に表現した痛快娯楽作品だ。
こういった国揚映画というのは実はアメリカに限ったことではない。イタリアでもイギリスでもフランスでももちろん日本でも数多く作られてる。
なんでかっつーと観る側が一番ハマりやすいから。”おらが国の物語”は。
さて、一昨年話題になった「マッハ!」、そのアクション監督が満を持して公開した「BORN TO FIGHT(邦題:七人のマッハ!!!!!!!←「きみよむ」クラスのダメ邦題)」だが、これもタイ万歳映画であった。

特殊警察のデューは麻薬王ヤン逮捕のとき、爆弾によって上司を殺されてしまう。失意にあった彼は妹や他のオリンピック選手と共にある村に慰問に訪れる。のどかな風景と優しい人たちに心が洗われるがその村を突如武装集団が襲う。集団のリーダーはタイ首相に電話し村人百人を人質にヤンの釈放を要求するのであった.....

親が、仲間が殺され、テロリストに全員捕まってるその時、ラジオから流れるタイ国歌。主人公が口ずさむ、すると次々と皆が歌い始め、サビの部分では全員が立ち上がって大合唱。ビビるテロリストはマシンガンを撃つがひるまずウオーーーー!!!!突進。
なんだよ〜それ(^_^;)、はっきりいって子供だましのシークエンスだ。仮面ライダーでも今時こんな展開はしないだろう。しかしだ、それがすんなり身に染みてしまうのよ。
それは序盤から一貫して描かれてる”タイ人の国民性”描写のおかげだろう。礼を重んじ信心深い。考を大切に考え義に生きる。そんなタイの田舎町の人々をタイの民族音楽と伝統的な演舞も交えながら丁寧に描いたからこそ稚拙な演出でも感動することができるのだな。
ちょいとウルっときてしまった。
って俺は探偵ナイトスクープの西田局長か?
ま、丁寧に描いてるというものの、人ひとりの値段が安いタイなんでバタバタ死んではいくんだけどね(笑)

アクションに関しては「マッハ!」も担当した監督さんである。ワイヤーや早回しを使わない本物のスタントは「おいおい大丈夫かよ」と心配になるくらい凄い。
このあたりは色んなレビューで多く語られてるだろうから割愛。

ともかく身体が熱くなること請け合いなので元気が欲しいヤツぁ必見である。
「アルマゲドン」より1万倍正しい映画がここにある
90点

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