生真面目ジャッキー映画というもの
2005年12月28日 映画
「クレージー・モンキー/笑拳」
ジャッキー・チェンの記念すべき初監督作品。先の「ドランク・モンキー」や「スネーク・モンキー」と同じような
いい加減な若者が → 親しい人を殺され → 鍛錬し復讐する
というこの時代のカンフームービーの黄金のプロットを踏む。
ただ、破天荒なジャッキーが暴れ回る「ドランク・モンキー」や当時の小学生男子が衝撃を受けたカンフー形式美を堪能できる「スネーク・モンキー」に比べやや劣ると言わざるを得ない。拙い演出、アクションの繋ぎの悪さ、カタルシスのない唐突なエンディングは観るものが観れば低い評価を与えることだろう。
だけど
それでも俺は、この映画が初期の成龍映画の中でピカイチだと断言する。
それはジャッキーの映画に対する姿勢だ。
「ドランク・モンキー」の爆発的ヒットを受けての初監督作品である。スタントやチョイ役で茶を濁してた映画好きなカンフー役者の晴れ舞台だぞ?自分をかっちょよく撮りたいと思うのがアクションアクターであるはずなのだ。
セガールもシュワルツネッガーもスタローンもヴァン・ダムもあのブルース・リーでさえ、自分が監督した作品では”如何に自分をかっこよく見せるか?”に執心しているのに対しジャッキーは”如何に観客を楽しませるか?”に終始した演出をしてみせた。
1970年代に女装して笑いを取るなんざ、今では考えられないくらいの覚悟がいっただろうし、「酔」「蛇」にはない新しいカンフーを作ろうとしたところにもその心意気はみてとれる。
また、オープニングは従来の香港映画には少ないハリウッドスタイルや、エンディングの「子連れ狼」のパク.....オマージュなんぞも決して成功してるとは言えないけど若かりし映画バカのやる気を垣間見ることができると思う。
そういうジャッキーの生真面目さが見えるから俺は「クレージー・モンキー/笑拳」が大好きなのである。
77点
ジャッキー・チェンの記念すべき初監督作品。先の「ドランク・モンキー」や「スネーク・モンキー」と同じような
いい加減な若者が → 親しい人を殺され → 鍛錬し復讐する
というこの時代のカンフームービーの黄金のプロットを踏む。
ただ、破天荒なジャッキーが暴れ回る「ドランク・モンキー」や当時の小学生男子が衝撃を受けたカンフー形式美を堪能できる「スネーク・モンキー」に比べやや劣ると言わざるを得ない。拙い演出、アクションの繋ぎの悪さ、カタルシスのない唐突なエンディングは観るものが観れば低い評価を与えることだろう。
だけど
それでも俺は、この映画が初期の成龍映画の中でピカイチだと断言する。
それはジャッキーの映画に対する姿勢だ。
「ドランク・モンキー」の爆発的ヒットを受けての初監督作品である。スタントやチョイ役で茶を濁してた映画好きなカンフー役者の晴れ舞台だぞ?自分をかっちょよく撮りたいと思うのがアクションアクターであるはずなのだ。
セガールもシュワルツネッガーもスタローンもヴァン・ダムもあのブルース・リーでさえ、自分が監督した作品では”如何に自分をかっこよく見せるか?”に執心しているのに対しジャッキーは”如何に観客を楽しませるか?”に終始した演出をしてみせた。
1970年代に女装して笑いを取るなんざ、今では考えられないくらいの覚悟がいっただろうし、「酔」「蛇」にはない新しいカンフーを作ろうとしたところにもその心意気はみてとれる。
また、オープニングは従来の香港映画には少ないハリウッドスタイルや、エンディングの「子連れ狼」のパク.....オマージュなんぞも決して成功してるとは言えないけど若かりし映画バカのやる気を垣間見ることができると思う。
そういうジャッキーの生真面目さが見えるから俺は「クレージー・モンキー/笑拳」が大好きなのである。
77点