訃報というもの

2005年11月27日 映画
パット・モリタ氏が亡くなった。73歳、老衰で死去。
アメリカ人でありながら日系ということだけで太平洋戦争中は収容所で暮らす。その後、サラリーマン生活を経てショービジネスの世界に入った苦労人である。
パット・モリタの代表作といえばなんといっても「ベスト・キッド」だろう。

ひ弱な転校生ダニエルはアリという女の子に心奪われる。しかしアリには元恋人のジョニーがつきまとっていた。ある日ジョニーにからまれたダニエルは通信教育で習った空手で対抗するがボコボコにされてしまう。そこを助けてくれたのはミヤギという老人だった。彼は空手を教えると約束するが教えてくれるのはぞうきんがけとペンキ塗りだった。ふてくされるダニエルにミヤギは言う「ダニエルサン....アップ、ダウン、レフトターン、ライトターン....」

ベッタベタな青春スポコンもの、予定調和の集合体でなんのヒネリもないし、最終決戦で使われる技は空手ではなく拳法ってあたりが脱力ではあるが、80年代のハリウッド映画全般の雰囲気と当時の空手のミステリアスなイメージを考えるとアリな映画である。
ぞうきんがけのシーンは強烈な印象だったようで、ゴールデン洋画劇場で放送された翌日ではみんな両手にぞうきんもって円を描くようにふいてたのを思い出すなぁ。
エリザベス・シューもかわいかったが、なんといってもパット・モリタの存在感だろう。「ベスト・キッド」が三流映画にならなかったのは彼の持つ神秘的なイメージと空手のイメージが合致し画面に現れたからだと思う。実際、この作品でパット・モリタはアカデミー助演男優賞にノミネートされてる。

まぁ続編もパート4まで作られたがご多分に漏れずクソ映画になった。もともと安っぽい映画だからしょうがないけどね。

今日までTSUTAYAで半額セールだから借りて観ようと思う。
合掌

70点

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