鼻クソと犬のウンコというもの
2003年9月12日 ちょっと考えてみた先日、後輩のRと飲みに行く。
いつもは寡黙な男だが、この日は妙にハイテンション。
「次行きましょう!次次!!」
連れてってもらったお店はRの行きつけのお店らしく、いい雰囲気のショットバー。地元のバーはほとんど顔がきく俺だが、そのお店ははじめて。新しいお店だということと、コジャレた店装と、バーテンさんのカジュアルさが足を遠ざけてた。オッサンには不似合いなところと思ってたんだな。
実際いってみると客層も20代前半が大半。うわぁやっぱ場違い...(^_^;)。
マスターは...俺と同じくらいか?ソフトドレッドに無精ひげ、流行りってやつですか?
とりあえず、座って注文する。
カクテルもやってるらしいが、シェイカーの振りを見て注文するのをやめる。あれはあきらかに素人だ。カクテルベースも国産のクソまずいウオッカとジンだし。
「ボンベイサファイアをロックで」
ボンベイサファイアはものすごく香りの良いジン。マリンブルーのボトルもステキ。是非ストレートで飲んで貰いたいお酒。そーいや昔のオンナもこいつが好きだったなぁ...(笑)
とりあえず再度乾杯。会社のこと、パソコンのこと、趣味のこと、色々話をする。なんか知らんがえらい饒舌だ。こりゃなんかあったな?オンナ関係か?ニヤリ
「ところでさ、なんかあった?俺でよかったら聞くよ?」
いい先輩のフリして相談にのってみる。(笑)
「実は....」
聞くと、自分の父親が浮気してるとのこと。
「ハァ?!」
つまらんことに悩みやがって。イッキに萎える。その間も母親が可哀想だの自分がどれだけ参ってるだのを語るが、他人の、しかも父親だ。そんなもん聞いても酒の肴にもなりゃせん。フンフンと生返事を繰り返してると、Rもカチンと来たらしく
「先輩!先輩も浮気肯定するんですかっ!見損ないましたよ!!」
人を好きになることは至極当然なことで、中にはパートナーがいるにも関わらずそういう感情を持つ場合もあろう。それから先に進んでしまったとき、当然社会的制裁は覚悟しないといけないと思うけど、進むのは本人同士の気持ち次第だからある意味しょうがないところもあるように思う。
てなことを本人にいってもわからないだろうし、知り合いに身の内をさらけ出してもなんの得もないし、なによりこいつに真面目に話をすると嫁さんに電話かけて「先輩が浮気してます!」と言いかねない勢いだったので(笑)
「いや、浮気はいけないことだと思うよ」
と答える。
「でしょ?浮気するやつなんて鼻クソですよね」
と、意気揚々だ。まぁ多少呆れたが本人が納得して俺に被害が被らないのでヨシとしよう、と思ったらカウンター越しにマスターが
「Rくん、浮気してる子は確かに鼻クソだけど、本人は鼻クソだってことを知ってるよ。でも二十歳過ぎて父離れできてないことにすら気付いてないヤツは犬のウンコ以下だろ」
と軽く言い放つ。
Rは何を言われてるのかわからないみたいだったが、俺は心の中で拍手した。
今度はひとりで来ようと思う。
******
あてもなく 慰楽貪る その影を
子羊とみるか 餓鬼とみるのか
いつもは寡黙な男だが、この日は妙にハイテンション。
「次行きましょう!次次!!」
連れてってもらったお店はRの行きつけのお店らしく、いい雰囲気のショットバー。地元のバーはほとんど顔がきく俺だが、そのお店ははじめて。新しいお店だということと、コジャレた店装と、バーテンさんのカジュアルさが足を遠ざけてた。オッサンには不似合いなところと思ってたんだな。
実際いってみると客層も20代前半が大半。うわぁやっぱ場違い...(^_^;)。
マスターは...俺と同じくらいか?ソフトドレッドに無精ひげ、流行りってやつですか?
とりあえず、座って注文する。
カクテルもやってるらしいが、シェイカーの振りを見て注文するのをやめる。あれはあきらかに素人だ。カクテルベースも国産のクソまずいウオッカとジンだし。
「ボンベイサファイアをロックで」
ボンベイサファイアはものすごく香りの良いジン。マリンブルーのボトルもステキ。是非ストレートで飲んで貰いたいお酒。そーいや昔のオンナもこいつが好きだったなぁ...(笑)
とりあえず再度乾杯。会社のこと、パソコンのこと、趣味のこと、色々話をする。なんか知らんがえらい饒舌だ。こりゃなんかあったな?オンナ関係か?ニヤリ
「ところでさ、なんかあった?俺でよかったら聞くよ?」
いい先輩のフリして相談にのってみる。(笑)
「実は....」
聞くと、自分の父親が浮気してるとのこと。
「ハァ?!」
つまらんことに悩みやがって。イッキに萎える。その間も母親が可哀想だの自分がどれだけ参ってるだのを語るが、他人の、しかも父親だ。そんなもん聞いても酒の肴にもなりゃせん。フンフンと生返事を繰り返してると、Rもカチンと来たらしく
「先輩!先輩も浮気肯定するんですかっ!見損ないましたよ!!」
人を好きになることは至極当然なことで、中にはパートナーがいるにも関わらずそういう感情を持つ場合もあろう。それから先に進んでしまったとき、当然社会的制裁は覚悟しないといけないと思うけど、進むのは本人同士の気持ち次第だからある意味しょうがないところもあるように思う。
てなことを本人にいってもわからないだろうし、知り合いに身の内をさらけ出してもなんの得もないし、なによりこいつに真面目に話をすると嫁さんに電話かけて「先輩が浮気してます!」と言いかねない勢いだったので(笑)
「いや、浮気はいけないことだと思うよ」
と答える。
「でしょ?浮気するやつなんて鼻クソですよね」
と、意気揚々だ。まぁ多少呆れたが本人が納得して俺に被害が被らないのでヨシとしよう、と思ったらカウンター越しにマスターが
「Rくん、浮気してる子は確かに鼻クソだけど、本人は鼻クソだってことを知ってるよ。でも二十歳過ぎて父離れできてないことにすら気付いてないヤツは犬のウンコ以下だろ」
と軽く言い放つ。
Rは何を言われてるのかわからないみたいだったが、俺は心の中で拍手した。
今度はひとりで来ようと思う。
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あてもなく 慰楽貪る その影を
子羊とみるか 餓鬼とみるのか