一昨日の血液型の件、相互の方からご指摘があったが、その通りでした(笑)
B-B A-A A-BでもOは生まれます(笑)
シツレイしました。訂正しておきますね(^◇^;)
********
昭和63年冬、昭和天皇の容態が悪く、日本国内いたるところで快気祈願の御記帳が行われていたときのことである。
当時横浜の大学生だった俺は同郷の友人M(八王子在住)と新宿で飲んでた。午後10時をまわろうか?というときにMが突然切り出した
「おいハマ、記帳にいこう」
日本国民たるもの、陛下の御快気を願うのは当然の努め。幸いにもここは東京、皇居も近いから陛下のお側でお祈りをしようではないか!
と右翼なみに盛り上がり二人して皇居に向かうことになったのだが、北陸から出てきた田舎者は皇居を知らない。タクシーをとばすほどの金ももちろんない。
「どうしたもんかね?」
としばらく考えて、半蔵門線にのることにする。何故か?「半蔵門」ってのが皇居っぽかったからだ(笑)。
田舎もんが必ず持ってるシステム手帳の路線図をたよりに半蔵門線の半蔵門駅に向かう。到着したのは11時を少しまわった頃だった。ホームを出ると確かに皇居はあったが、妙に静まりかえってる。「あぁ、ここは裏門なんだろう、正面に向かってみよう」と皇居正門を目指し歩くことにした。
さて、天皇崩御が近いそんな折り夜中に、野郎二人が、皇居のまわりをうろついたら、それは思い切り不審者と思われても仕方がない。100メートルごとに立つ警官がいぶかしげに見る。そのたびに「記帳しにきたんだけどどこでやってるんだろうねぇ」と聞こえよがしに声を出しながら堀のまわりを歩いた。今にして思えば、そのとき記帳時間が終了してることを一言いってくれればこんな目に遭わずに済んだのだが、当時は全国から警官が招集されてたと言うからもしかして俺らみたいな田舎もんが警備にあたっててその事実を知らなかったのかもしれない。
しばらく歩いてると堀の中に白く動く物体を発見する。堀の中に入ってまで警備する人がいるのか、ご苦労なことだ、と思ったが、よく考えてみると堀の周りにこれだけの人間がいて堀の中を警備する必要はないということに気付く。それに警備なら照明をつけてるはずだ....
一瞬背筋が寒くなる。「過激派かもしれない」
大至急近くにいる警官を掴まえる。
「すんませんあそこに人影があるんですけど」
警官は持っている懐中電灯で照らすが距離がありすぎて光が届かない。大きく声をかけるとスッと木陰に隠れるではないか。
慌てた警官は無線で応援を要請した。ただならぬ雰囲気に興奮する俺ら。近くの警官が集まってくる。
「投光器!投光器!!」叫ぶ警官。皇居側にも人が集まっているのだろう明るい光が揺れている。
すわっ!こりゃ大事件だ!!
と胸を躍らせて見守る。大型の投光器が到着し、過激派の隠れた木陰を照らしたそのとき!
パタパタパタパタパタパタパタ......
その過激派は大空にはばたった。
鳥? そう、鳥(笑)
.........一瞬の出来事に固まる警官と俺ら。
まだ騒がしく叫んでる無線からの声だけ聞こえる.....
怒られはしなかったものの、俺らは事情聴取をうけることになる。そのときはじめて記帳は午後8時で終了するとのことを聞いた。
俺が声をかけた警官は多分始末書ものだったろう。悪いことをしたものだ。
ようやく解放されたのが0時を少しまわった頃。
とぼとぼと帰路につく2人だったが、夜はまだ終わらなかった。
つづく
B-B A-A A-BでもOは生まれます(笑)
シツレイしました。訂正しておきますね(^◇^;)
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昭和63年冬、昭和天皇の容態が悪く、日本国内いたるところで快気祈願の御記帳が行われていたときのことである。
当時横浜の大学生だった俺は同郷の友人M(八王子在住)と新宿で飲んでた。午後10時をまわろうか?というときにMが突然切り出した
「おいハマ、記帳にいこう」
日本国民たるもの、陛下の御快気を願うのは当然の努め。幸いにもここは東京、皇居も近いから陛下のお側でお祈りをしようではないか!
と右翼なみに盛り上がり二人して皇居に向かうことになったのだが、北陸から出てきた田舎者は皇居を知らない。タクシーをとばすほどの金ももちろんない。
「どうしたもんかね?」
としばらく考えて、半蔵門線にのることにする。何故か?「半蔵門」ってのが皇居っぽかったからだ(笑)。
田舎もんが必ず持ってるシステム手帳の路線図をたよりに半蔵門線の半蔵門駅に向かう。到着したのは11時を少しまわった頃だった。ホームを出ると確かに皇居はあったが、妙に静まりかえってる。「あぁ、ここは裏門なんだろう、正面に向かってみよう」と皇居正門を目指し歩くことにした。
さて、天皇崩御が近いそんな折り夜中に、野郎二人が、皇居のまわりをうろついたら、それは思い切り不審者と思われても仕方がない。100メートルごとに立つ警官がいぶかしげに見る。そのたびに「記帳しにきたんだけどどこでやってるんだろうねぇ」と聞こえよがしに声を出しながら堀のまわりを歩いた。今にして思えば、そのとき記帳時間が終了してることを一言いってくれればこんな目に遭わずに済んだのだが、当時は全国から警官が招集されてたと言うからもしかして俺らみたいな田舎もんが警備にあたっててその事実を知らなかったのかもしれない。
しばらく歩いてると堀の中に白く動く物体を発見する。堀の中に入ってまで警備する人がいるのか、ご苦労なことだ、と思ったが、よく考えてみると堀の周りにこれだけの人間がいて堀の中を警備する必要はないということに気付く。それに警備なら照明をつけてるはずだ....
一瞬背筋が寒くなる。「過激派かもしれない」
大至急近くにいる警官を掴まえる。
「すんませんあそこに人影があるんですけど」
警官は持っている懐中電灯で照らすが距離がありすぎて光が届かない。大きく声をかけるとスッと木陰に隠れるではないか。
慌てた警官は無線で応援を要請した。ただならぬ雰囲気に興奮する俺ら。近くの警官が集まってくる。
「投光器!投光器!!」叫ぶ警官。皇居側にも人が集まっているのだろう明るい光が揺れている。
すわっ!こりゃ大事件だ!!
と胸を躍らせて見守る。大型の投光器が到着し、過激派の隠れた木陰を照らしたそのとき!
パタパタパタパタパタパタパタ......
その過激派は大空にはばたった。
鳥? そう、鳥(笑)
.........一瞬の出来事に固まる警官と俺ら。
まだ騒がしく叫んでる無線からの声だけ聞こえる.....
怒られはしなかったものの、俺らは事情聴取をうけることになる。そのときはじめて記帳は午後8時で終了するとのことを聞いた。
俺が声をかけた警官は多分始末書ものだったろう。悪いことをしたものだ。
ようやく解放されたのが0時を少しまわった頃。
とぼとぼと帰路につく2人だったが、夜はまだ終わらなかった。
つづく