嗚呼!俺は今まで彼女のナニを見てきたというのだろう?
深キョン21歳は断じてアイドルではない、正真正銘の女優だ。
今死んだら彼女は間違いなく「21世紀の邦画界を創った女優」のひとりにクレジットされるだろう。だからボロが出る前に死ね(笑)。
それくらいにハマった素晴らしい映画であった。

ロリロリファッションに身を包む孤高のボケ娘と無駄に熱いヤンキー娘、決して交わることのないはずの二人に接点ができたとき、それはやがて二人を大きく成長させる人生のエポックになるのだった....
とまぁ、青春映画らしいベタなストーリーだが、これがとても貧乏くさくない良作に仕上がっているのである。
これはひとえに監督の中島哲也のセンスによるところが大きい。彼はCMの監督としてはメジャーらしく(山崎努と豊川悦司が温泉卓球で白熱するあのサッポロビールのCMの作家さん)今回もその手法がいかんなく発揮されている。
加えて主演の深田恭子、土屋アンナは言うに及ばず、樹木希林、本田博太郎といったベテラン、阿部サダヲ、生瀬勝久、荒川良々といった個性派俳優、宮迫、篠原涼子、小池栄子といった畑違いの人までもがまさしく「お前しかできない」役を己の役者魂をかけて演じきってるのだ。
小ネタも満載、なんだよ!DJ-1のナンバープレート!(笑)

ジャスコとパチ屋と田んぼとヤンキーとワケのわからんランドマークしかない、という人口20万人弱の地方都市エレジーをここまでの感動作品にしてしまうとは素直に脱帽。そしてこの下妻こそが、21世紀の日本の原風景なのである。こんな田舎に住んでるヤツぁ全国にいるのだ。これがまたこの映画にのめり込む要因になっていると思う。

映画館でも思わず笑い、やがてホロリとさせる。浪花節だと鼻で笑う輩もいるだろうが、これこそ昭和から脈々と続く日本人の日本人による日本人のための娯楽作品である。「キューティーハニー」「チルソクの夏」「海猿」と邦画にも鑑賞に堪えうる作品が出てきたことは喜ばしい限りだ。
しかし、エンディングのシーナ&ロケッツはいきすぎだろう。
ってもしかして懐メロか?これも。(^_^;

80点

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