映画の内容にかかわらず作品をデートでのアイテムのひとつとして扱い鑑賞するという考え方、それはそれで間違ってはいない。

流行ってるから
とか
なんかテレビで宣伝してたから
とか
彼女(彼氏)が観たいっていったから
とか、そんな理由で劇場に足を運ぶ人がいないことには「セカチュー」も「ハウルの動く城」も「パール・ハーバー」もこんなに売れてなかったはずだ。

そんなデート・ムービーの申し子「電車男」を観る。
ま、デートムービーといいながらピン鑑賞だったが。
ま、まわりはカップル同士ばっかだったが。(ーー;)

東宝&フジテレビのタッグをはじめとしたメディアミックス(またの名を”砂糖に群がるアリ”)戦略があたり書籍、映画、テレビ、舞台と大盛り上がりの「電車男」。
映画に至っては撮影一ヶ月編集二ヶ月弱というテレビドラマ顔負けのスピード作業。それがこれだけ売れるとは。東宝は浮かれっぱなしであろう。
なるほどルーカスが金かかるパジェットムービー作るのバカバカしくなるはずだ。

さて、今さらだがハッキリさせておきたいことがある。
「A True Love Story」という副題がついてはいるが、これは作られた話であるということ。このことはグーグルでちょこっと検索すると腐るほど検証サイトが出てくることやその信憑性を考慮すると一目瞭然である。
EX.↓
http://f41.aaa.livedoor.jp/~outerdat/faq.html
http://subway.seesaa.net/

俺的にはどこかの編集かライターがネタではじめたものを予想外に反響があったため新潮社やフジに売り込んだものと推測する。

まぁこの話が真実かどうかはあまり関係ない。
大切なのはこの話に食い付いた輩がたくさんいたという事実である。
意に反して晩婚や未婚を選択する男女が増えている今日、また、オタクと呼ばれる輩が増加傾向にある昨今、結婚適齢期と言われる未婚の男女で、この物語を赤の他人のことと切り捨てることができる人はそう多くはないと思われる。またそれらの人(主にオタクと言われる方々)は一様に恋愛映画を観ない。
加えて恋愛物語としての「電車男」は愚直でヒネリがないものの、シンデレラストーリーとしてある意味王道を行くプロットである。
つまりこの映画、今までは相反していた二つのゾーンから客をひっぱることに成功してるのだ。
先ほど”予想外”と書いたが、仕掛け人はこの部分は狙っていたと思われる。

そんな「電車男」、映画としてみるとどうか?だが、ちょちょいと作った割には良くできてた。特に主役の山田孝之くんはその怯えた演技が光ってた。ちょくちょく転ぶシーンがしつこかったが、これは演出の問題で山田くんが悪いワケではない。
また、ちゃねらーの人数をしぼってそれぞれに人格を与えたのも物語に深みをもたせる意味において大成功である。おれの大好きな木村多江ちゃん(月桂冠のCMにも人妻役で出てる子 http://www.gekkeikan.co.jp/products/cm/tuki200410b.html)もあいかわらずエロくてステキだった。....まぁそれだけで点数が甘くなるのは秘密だ。

ただ、細部の演出を含め後半特に感じたことは、感動物語を作ることは出来ても恋愛物語は苦手なのか?という点。ここまでベタで行くならクライマックスのチューシーンにAAはいらんだろ。アキバのネオンだけでいいじゃんよ。あとエルメスのキャラ設定も弱い。原作から気になってたんだけど、あんなオンナは普通にキショいから映画ではもちょっと普通のオンナにしてほしかった。電車を好きになる過程が弱い。あれじゃ感情移入ができないと思う。

エンドロール後のテレビ版を意識したおまけは.....うーん....まぁはじめっから決まってたことだし、フジと東宝で手に手をとってカッパいでやろうという所信表明だろうからとやかく言いません。ウザいけど。伊藤くん、出るドラマ間違ったな。

51点

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