「ロード・オブ・ウォー」鑑賞

うだつの上がらない青年ユーリ、彼は自分の勤めるレストランでギャングの銃撃戦を目撃し武器の密売商をはじめ、そこで天才的な商才を発揮する。「ひとり一丁の拳銃を!」をスローガンに今日も武器を売りまくるのだった......

武器を作りまくり売りまくる国家(実際作るのは企業だがその税収によって成り立つのが国である以上国家として括ってもいいだろう)と、アンダーグラウンドで横流しする武器商人。それを取り締まるのが国家という、ブラックユーモアのきいた良作。
大体だな、アメリカの提唱する資本主義においては、細かいニーズに対応し顧客に喜ばれる武器商人の方が正義になるんだけどなぁ(^_^;)。
「華氏911」が中高生的反戦ドキュメントとしたらこいつはもうちょっと頭の良い大学生的反戦映画といえるかもしれない。

映画的にも、プロローグのケイジ本人のナレーションから「ほほーー」と思わせるエピローグまで構成もしっかりした作品。垂れ流し感のないところがすごい。

ブッシュの言うところの、そして小泉が目指す社会はこうなんだけどそれでもいいかい?という問いかけを外国人にしてもらってどーするよ?なにやってんだ、民主党&自民左派。

という思いを強くした作品。必見。

主演はニコラス・ケイジ。まったくこういう役をやらせたら天下一品だ。ラクダ目俳優の本領発揮というところだろう。

この映画、内容が内容だけにハリウッド資本は入ってないそうだ。
おかみに楯突くムービー・ガイはもはやメル・ギブソンとトレイ・パーカーとマイケル・ムーアだけになっちゃったか。と思ってたがまだまだ捨てたもんじゃないな。

88点

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