新訳「ZガンダムIII 星の鼓動は愛」鑑賞。

トミノさんはアレだ。

バブルで踊らされ、不況のあおりで鼻つまみ者にされ、住宅ローンで無理矢理禁煙させられ、嫁さんの尻に敷かれる3〜40代の男の子に

「生きろ」

というメッセージを投げたのだ。

三部作、計5時間もかけた作品にもかかわらず、ダイジェスト然としたスタイルは変わらず。これは意図しないとできない演出である。
つまり富野氏は新しい客のことなんか考えちゃいないのだ。いや、排除してるといってもいいだろう。そしてただただテレビ版をリアルで観てたあの時代の顧客に向けてだけ作品を作ってるのだな。

21世紀のアニメ技術は普段アニメを観ないお父さんたちを驚愕とさせる。
そして信じられないくらい滑らかでダイナミックなモビルスーツの動きに感心し、絶望的なテレビ版のエンドとは違ったラストを観て鳥肌を立てるのだ。
富野演出ここに極まれり、である。

バンダイ主導のクソ映画という意見もあろう
結局は過去に砂かけた罪作りな映画という意見もあろう

しかし俺は声を大にして言いたい。
ハゲのジジイに教えられた普遍的な愛っつーものはとても偉大だってことを。
こういう落とし前の付け方もあるのだということを。

あの時代からちょっとはオトナになったと思ってた我々に”もっとオトナになる道”を示してくれた彼に心より敬意を表したいと思う。
ナニいってるかわかりませんかそうですか(笑)

誰がなんと言おうと90点

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